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林業試験場

ミズキカタカイガラムシ

ミズキカタカイガラムシ

写真1 雌成虫、体長5mm。美唄市、セイヨウハシバミ、1999/6/2。

被害の特徴
樹 種 広葉樹。
部 位 枝・幹。
時 期 1年中みられる。
状 態 木が黒く汚れる。枝の伸びが悪くなる。幹や枝に虫が群生して固着する。
茶色で薄く白粉をまとう。最大長6mm。

和名  ミズキカタカイガラムシ

学名 命名者   Lecanium corni Bouche

分類  カメムシ目(半翅目)Hemiptera、カタカイガラムシ科Coccidae


寄主  ヤナギ、ニレ、クワ、カツラ、スズカケノキ、モモ、ハリエンジュ、エニシダ、カエデ、トチノキ、ブドウ、シナノキ、ハコネウツギなど(文献1980)。

生態  本州では年1回の発生、幼虫越冬、5月頃に成虫になり産卵、卵の孵化は5月下旬頃から始まる;幼虫ははじめ葉裏に寄生するが、秋に幹や枝に移って越冬する(文献1980)。美唄市では6月上旬頃に成虫がみられ、併発する煤病が目立つようになる;本州より1ヶ月ほど発生が遅いようである;天敵としてアカボシテントウがよくみられる(林業試験場未発表資料)。

分布  北海道・本州・四国。世界の温帯地方に広く分布。

被害  北海道では庭や公園などに普通にみられる。木が黒く汚れる。


文 献
[1980] 河合省三, 1980. 日本原色カイガラムシ図鑑. 455 pp. 全国農村教育協会, 東京. (分類、形態、宿主)

2001/2/5