トウヒタマカイガラモドキなど Physokermes jezoensis and P. spp.
写真1 カタカイガラムシの1種。当麻、トドマツ人工林、1970/7/9。 |
樹種 | トドマツ、エゾマツ。 |
部位 | 細い枝。 |
時期 | 春~秋。1年中みられる。 |
状態 | 枝先に黄褐色の洋梨形のものが多数付着する。長さ約4mm。白い綿状の物質を分泌する。 |
分類 カメムシ目(半翅目)Hemiptera、カタカイガラムシ科Coccidae
和名 トウヒタマカイガラモドキ
学名 命名者 Physokermes jezoensis Siraiwa
分布 北海道・本州、サハリン(文献1980)。
和名 カタカイガラムシの1種(写真1、文献1971)
学名 Physokermes sp.
分布 北海道(文献1971)。
生態 トウヒタマカイガラモドキはエゾマツに寄生する;発生はたぶん年1回、孵化時期は6月中下旬;主に下枝の前年枝や前々年枝に発生し、芽鱗下に頭部を突っ込んで吸汁する(文献1980)。
道央のトドマツ人工林でカタカイガラムシの1種として報告された種はトドマツに発生する(文献1971)。
被害 1970年頃、道央のトドマツ人工林でカタカイガラムシの1種(写真1)が多発した(文献1971)。これは、当時発生していたモミコスジオビハマキの防除のため実施した薬剤散布により天敵類が減少し、カイガラムシの多発を引き起こしたと推察されている(文献1971)。
文献
[1971] 上条一昭, 鈴木重孝, 1971. トドマツの大害虫コスジオビハマキ. 光珠内季報, 7: 2-14. (トドマツ人工林でのカタカイガラムシの1種の発生報告)
[1980] 河合省三, 1980. 日本原色カイガラムシ図鑑. 455 pp. 全国農村教育協会, 東京. (分類、形態、宿主)
2001/2/5