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サンゴジュハムシ

サンゴジュハムシ

写真1 幼虫、体長6.5mm。美唄、サンゴジュ、1994/6/7。

写真2 成虫、体長6.5mm。写真1を飼育。

写真3 サンゴジュの被害。写真1と同データ。

被害の特徴
樹 種 サンゴジュ、カンボクなどガマズミ属。ニワトコ。
部 位 葉。
時 期 主に5~6月。
状 態 葉に多数の小さな穴があき、やがて茶色に枯れる。幼虫(5~6月)や甲虫(成虫、7~9月)がみられる。
幼 虫 体長最大10mm。黄土色の地に黒い斑紋がある。体の前方下側に3対のくの字状の脚(胸脚)がある。尾端は吸盤状。腹部に脚はない。
成 虫 体長7mm、黄土色。
注) よく似た害虫にニレハムシやイタヤハムシがあるが、加害樹種が異なる。

和名  サンゴジュハムシ

学名   Pyrrhalta humeralis

分類  コウチュウ目(鞘翅目)Coleoptera、ハムシ科Chrysomelidae


寄主  サンゴジュ、カンボクなどガマズミ属とニワトコ。

生態  卵で越冬.幼虫は新芽の頃に孵化する.葉に穴を開けて食べる.5月末~6月中旬頃に十分成長し,土中に潜り蛹になる.2~3週間で成虫が羽化し,葉を食害する.秋に若枝に卵をまとめて産み付ける。

分布  北海道・本州・四国・九州、中国.

被害と防除  庭などのサンゴジュで多発する.食害により木が枯れた例は知られていない.
 枝先で卵で越冬するので,秋から冬の間に枝先を刈り込むことである程度駆除できると考えられるが,効果のほどは確かめられていない.
 農薬による駆除が必要と判断される場合,サンゴジュハムシ用の農薬であるアセフェート液剤,MEP液剤などを使用する.農薬は取扱説明書に従って使用すること.薬剤散布にあたっては通行人や近くの住民等に十分配慮すること.

2001/7/27