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林業試験場

ヤチダモノクロキクイムシ

ヤチダモノクロキクイムシ
被害の特徴
樹 種 ヤチダモ・アオダモ。
部 位 幹。
時 期 春~秋。
状 態 幹に穴が開く。穴は円形、直径約2mm。 穴から粉状の木くずがでる。 樹皮下に小さな甲虫や幼虫がいる。
幼 虫 体長最大約3mmと思われる。 体は白色、頭部は黄色。脚はない。
成 虫 体長約3mm。 米粒状。黒色。

和名  ヤチダモノクロキクイムシ

学名 命名者   Hylesinus tristis Blandford


寄主  ヤチダモ・アオダモ(文献1985)。

生態  年に1世代と思われるが、生活史は不明;幼虫・成虫は形成層部を食べる(文献1985)。

分布  北海道・本州・四国・九州。

被害  水耕地の防風林等で、地下水位が高く樹勢が衰えたものや被圧されたものに穿孔して枯死させる(文献1985)。道北・道央のヤチダモ防風林などで被害が記録されている(文献1975、1977、1978、1988)。


文 献
[1975] 山口博昭・小泉力, 1975. 昭和49年度に発生した森林害虫と最近10年間の発生状況. 北方林業, 27: 111-114.
[1977] 山口博昭・小泉力, 1977. 昭和51年度に発生した森林害虫. 北方林業, 29: 160-164.
[1978] 小泉力 1978. 昭和52年度に発生した森林害虫. 北方林業 30: 162-165.
[1985] 林康夫・吉田成章・小泉力・高井正利・秋田米治・福山研二・前田満・柴田義春・中津篤・田中潔・遠藤克昭・松崎清一・佐々木克彦, 1985. 北海道樹木病害虫獣図鑑. 223pp. 北方林業会, 札幌. (生態、被害、カラー写真)
[1988] 小泉力(北海道森林昆虫談話会), 1988. 昭和62年度・北海道に発生した森林害虫. 北方林業, 40: 218-224.

2011/7/17