バラ科樹木の害虫検索　（サクラ属は除く）

　当てはまる症状を選んでください．

部　位	症　状
幹，枝	穴，木くず，虫糞，ヤニなどがみられる．細枝の樹皮がかじられる．
	表面に虫か異物が多数みられる．穴や傷はない．
	こぶなど異常組織がある．
葉，新芽， 緑の枝	緑の枝や新芽がしおれたり，枯れる．→	多数の小さな虫か異物がみられる．食べ痕はない．
		内部に空洞，そこに虫や虫糞．
		付け根に小さな噛み傷がある（要ルーペ）．
	葉内に虫や虫糞．
	葉に穴や食べ痕．	毛虫．
		巣を作るイモムシやシャクトリムシなど．
		その他，巣を作らない．
	多数の小さな虫，抜け殻，異物がみられる．食べ痕はない．しばしば，変色，縮れ，葉巻きなどの症状がみられる．
	葉がスプレー状に黄色に変色．微細な糸や微小なダニがみられる（要ルーペ）．
	こぶなど異常組織がある．
果実，種子	果実に虫や虫糞がみられる．
	果実の表面にかじり痕や傷．

コスカシバ　幹や枝にヤニや糞（左）．内部にイモムシ（右），最大長約25mm．

コウモリガ　糸で綴り合わせた糞と木くずのかたまりがある．内部にイモムシ，最大長約60mm．リンゴなどの苗木につく．


ゴマダラカミキリ　幹の地際近くに直径10～15mmのきれいな丸い穴が開き，木くずがでる．細枝の樹皮がかじられる．夏に被害木の樹上や幹地際近くに黒地に白い斑点があるカミキリムシがみられる．体長3cm前後．リンゴやナシなどにつく．


ウスバカミキリ　腐りかけた部分がある木に発生する．木くずはあまり出さないようである．夏に被害木の幹の根元や腐ったところに茶色のカミキリムシがみられる．体長3～5cm．リンゴなどの老木につく．

リンゴアナアキゾウムシ　幹の地際近くに直径10mm未満の穴が開き，木くずが出る．春に幹上に黒いゾウムシがいる．体長約15mm．リンゴ，ナシ，サクランボなどにつく．

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・毛虫　体毛が長く，目立つ．イボ状の脚（腹脚，ふくきゃく）は５対．


オビカレハ　最大長約60mm．春に発生．集団性．糸で膜状の巣を作る．


エゾシロチョウ　最大長約40mm．春に発生．集団性．枝上に糸を張り巡らす．


クワゴマダラヒトリ　最大長約50mm．春に発生．


リンゴハマキクロバ　最大長約20mm．６月にリンゴ，ズミ，ナシにつく．袋状の巣を作り，巣の内側の葉面だけを食べる．


マイマイガ　最大長約60mm．春から初夏に発生．背中のコブは前方で青く，後方で赤い．


ドクガ　最大長約40mm．春に低木につく．集団性．毛に毒がある．


リンゴケンモン　最大長約40mm．夏にサクラにつく．毛先が白く，カールする．


ヒメシロモンドクガ　最大長約40mm．春から秋に低木につく．頭の両側，背中，尾端背面などに毛束がある（小さな幼虫では毛束の発達が悪い）．


アカモンドクガ　最大長約40mm．春に発生．ヒメシロモンドクガに似る．背中両側のオレンジ色の模様のところに白い羽毛状の毛が生えるので区別できる．


ナシケンモン


モンクロシャチホコ　最大長約50mm．夏に発生．集団性．小さなときは茶色（左）．大きくなると黒くなり，毛束が列状にはえる（右）．

アメリカシロヒトリ　最大長約30mm．体は白い長毛で覆われ，地色は背中が灰色，下側が淡い黄色．小さなときは体は淡い黄色で，背中に黒点が２列に並ぶ．頭は黒い

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・シャクトリムシ


ナミスジフユナミシャク　最大長約20mm．春に発生．

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・イモムシ，その１，集団性


リンゴスガ　最大長約20mm．春にリンゴやズミにつく．

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・イモムシ，その２　（ハマキムシ）


リンゴシロヒメハマキ　最大長12mm．６月頃に発生．枯れ葉で小さな巣を作る，長さ約15mm．

エゾシロヒメハマキ　最大長約12mm．６～７月にハマナスの葉や花を糸でつづる．頭は淡い黄土色．体は太く，つやのある赤茶色．頭のすぐ後の背面は暗い茶色．


クロネハイイロヒメハマキ　最大長約12mm．体は茶色，頭は黒．春から秋にリンゴにつく．


トビハマキ　最大長約22mm．全体黄緑色．春から夏に発生．葉を綴り合わせる．


リンゴノコカクモンハマキ　最大長約16mm．６月中旬頃と８月上旬頃にみられる．


アトボシハマキ　最大長約25mm．頭は茶色で黒い斑紋がある．背中に白い斑点が並ぶ．巣の内側の葉は枯れている．６月と８月に発生．


ホソアトキハマキ　最大長約25mm．頭は黒か茶色．背中に白い斑点が並ぶ．６月と８月に発生．


ミダレカクモンハマキ　最大長20mm．背中の前方の斑点は黒い，後方の斑点は白い．６月に発生．


カクモンハマキ　最大長約20mm．背中の斑点は黒く小さい．６月に発生．葉を先端からロール状に巻く．

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・イモムシ，その３


サクラヒラタハバチ　最大長約20mm．６～７月にサクラ，ナナカマド，サンザシにつく．数十頭の集団で糸を張り巡らす．


ヒメクロヒラタハバチ　最大長約15mm．６～７月にホザキナナカマドにつく．10頭程の集団で葉を糸でつづる．


ハマナスヒラタハバチ　最大長約18mm．６～７月にハマナスやバラにつく．単独で葉を糸で巻いたり，綴り合わせる．

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・ハキリバチ

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・コガネムシ


マメコガネ　最大長約10mm．６～８月に発生．

ヒメコガネ　最大長約15mm強．緑，紫，銅色などに輝く．７～８月に発生．

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・ナメクジ状の虫


オウトウナメクジハバチ　最大長約15mm．６～９月に発生．サクラやナナカマドの葉の表面を削るように食べる．

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・イラムシ


ムラサキイラガ（左）　と　ウスムラサキイラガ（右）　８～９月に出現．最大長約11mm．
ムラサキイラガは体毛が太い．ウスムラサキイラガは体毛が根元だけ太い．

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・シャクトリムシ，その２


チャバネフユエダシャク　最大長約40mm．春に発生．


ナミスジフユナミシャク　最大長約20mm．春に発生．葉を巻くことが多い．


ウスバフユシャク　最大長約20mm．春に発生．後から２番目の腹脚の前に小さな腹脚がある．

ヨモギエダヤク　最大長約50mm．体の色は様々．頭のやや後の背面にコブがあり，尾端近くの背面にトゲがある．


セブトエダシャク　最大長約約60mm．体は緑色，ざらざらした感じでつやがない．背中に茶色の斑紋があるが，その大きさは変異がある．頭は暗い茶色で，両側が角張る．

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・イモムシ，その４


アカスジチュウレンジ　最大長約20mm．頭は小さなときは黒いが（左），大きくなると黄土色になる（右）．また，大きな幼虫では背中に黒い斑点がある．春から秋にバラやハマナスの葉を集団で食べる．


ナナカマドキアシクロハバチ　最大長約13mm．小さな幼虫は頭が黒い．７～８月にナナカマドの葉を集団で食べる．


シマカラスヨトウ　最大長約40mm．尾端近くの背面にトゲがある．６月にリンゴ，スモモ，モモなどにつく．

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・泡の中にいる．

シロオビアワフキ　６月頃に細枝や緑の枝に白い泡がつく．

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・白い，または白い粉や綿に覆われる．

リンゴワタムシ　最大長約2.5mm．白い綿状物で覆われる．リンゴの葉や若枝の付け根，枝，根などに春～秋に群生する．


セスジコナカイガラムシ　最大長5mm．ワラジムシ状．白い粉に覆われる．春～秋に発生．


ナシシロナガカイガラムシ　最大長約3mm．白い殻が取れると茶色になる．


ヒメクワシロカイガラムシ，ウメシロカイガラムシ　長さ約1mmで細長く白い，または径2mm内外の円盤形で白～薄茶色．


スワコワタカイガラモドキ　最大長8mm．春～夏に目立つ．

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・その他．


ミズキカタカイガラムシ　最大長6mm．春～夏に目立つ．


タマカタカイガラムシ　最大長5mm．ほぼ球形．春～夏に目立つ．

ナシマルカイガラムシ　最大長約2mm．円形から楕円形，黄色がかった灰色から黒色．リンゴ，ナシ，スモモ，モモ，サクランボなどにつく．

リンゴカキカイガラムシ

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・泡の中にいる．

シロオビアワフキ　６月頃に細枝や緑の枝に白い泡がつく．

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・白い粉や綿に覆われる．

リンゴワタムシ　最大長約2.5mm．白い綿状物で覆われる．リンゴの葉や若枝の付け根，枝，根などに春～秋に群生する．


セスジコナカイガラムシ　最大長5mm．白い粉で覆われる．春～秋に発生．

アオバハゴロモ

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・その他．


イバラヒゲナガアブラムシ　最大長約3mm．黄緑色．バラにつく．春から秋に発生．


ユキヤナギアブラムシ　最大長約2.5mm．緑色で，つやがない．春はユキヤナギやコデマリにつく．若い枝や新葉が縮れる（写真）．
夏はナシ，リンゴ，スモモ，ボケ，サンザシなどの葉の裏側や若い枝に寄生する．

ナシアブラムシ（ナシノアブラムシ）　最大長約2mm．黄緑色．ナシの葉の表側や若い枝につく．寄生された葉は表側を中にしてほぼ縦に巻き込む．

ムギクビレアブラムシ　最大長約2.5mm．濃い青緑色．ときに少し白粉をつける．春から初夏にリンゴの若葉につく．寄生された葉はほぼ横巻きになる．

リンゴコブアブラムシ　最大長約2mm．暗い緑色．春から秋にリンゴやボケの若葉につく．寄生された葉は裏側を中にして縦に巻き込む．

ナシキジラミ　翅（はね）のある成虫は最大長約5mm．茶色．幼虫が寄生した葉や若枝はねばねばになる．春にセイヨウナシにつく．

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ハマナスハタマバチ　ハマナスの葉裏に直径7～8mmの丸い虫こぶを作る．


バラハタマバチ　バラの葉裏に直径10mm前後のの丸いコブを作る．コブには小さなトゲがある．

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（内部に潜る）


モモシンクイガ　最大長約14mm．体は小さなときは黄白色，成長すると赤くなる．イボ状の脚（あし）がある．虫糞や糸がみられる．
ナシヒメシンクイ　最大長約12mm．モモヒメシンクイに似るが，体は下側が白い．背中の斑点は淡い．

ナシマダラメイガ　上記２種より大きくなイモムシ．体は灰色，頭は黒い．イボ状の脚（あし）がある．虫糞や糸がみられる．セイヨウナシにつく．

モモチョッキリ　果実が大きくならずにしなびる．内部に脚（あし）のないイモムシや虫糞がみられる．糸はない．夏にリンゴ，ナシ，スモモ，ウメなどにつく．

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（表面から傷を付ける）

モモチョッキリ　果実がまだ小さいときに穴を開けたり，表面をかじる．赤紫色のゾウムシ．体長約10mm．春にリンゴ，ナシ，スモモ，ウメなどにつく．

チャバネアオカメムシ　果実がへこみ，そこの果肉がスポンジ状になる．緑色のカメムシ，翅（はね）は茶色．体長約11mm．ナシ，モモ，スモモなどにつく．

アオクサカメムシ　果実がへこみ，そこの果肉がスポンジ状になる．全体緑色のカメムシ．体長約15mm．ナシ，モモ，スモモなどにつく．


アケビコノハ　収穫近い果実に傷が付き，果肉がスポンジ状になる．大形の蛾で夜行性．リンゴ，ナシ，モモ，スモモなどにつく．

※これらの他に葉を食べるイモムシ，ケムシ，ハマキムシなどが果実の表面をかじることがある．

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