ブナ科樹木の害虫検索

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部 位
症 状
幹,枝
穴,木くず,虫糞,ヤニなどがみられる.
枝先が枯れる.内部に空洞,そこに虫や虫糞
表面に虫か異物が多数みられる.穴や傷はない.
こぶなど異常組織がある.
葉,新芽,
緑の枝
緑の枝や新芽がしおれたり,枯れる.→
内部に空洞,そこに虫や虫糞.
付け根に小さな噛み傷がある(要ルーペ).
葉が先端から枯れる.葉の主脈内に虫や虫糞.
 葉や花が食べられる.または,葉面にかじり痕.→
毛虫.
イモムシ,シャクトリムシ,ハマキムシなど.
 多数の虫,抜け殻,異物がみられる.食べ痕はない.しばしば,葉が黒ずむ,または黄色に変色したり,枯れる.
 こぶなど異常組織がある.
ドングリ
 中身が食べられる.




ブナ科樹木の食葉性害虫,その1

・毛虫 体毛が多いか,よく目立つ.イボ状の脚(腹脚,ふくきゃく)は5対.


オビカレハ 最大長約60mm.春に発生.集団性.糸で膜状の巣を作る.


アカヒゲドクガ 最大長55mm.頭の両側近くに黒い長い毛束,背中の中央付近と尾端にブラシ状の毛束がある.成長すると羽毛のような毛が混じる.春から初夏に発生.


マイマイガ 最大長約60mm.春から初夏に発生.背中のコブは前方で青く,後方で赤い.


カシワマイマイ 最大長約70mm.春から初夏に発生.小さいときは黒く,背中が2カ所でオレンジ色.大きくなると体は茶色または灰色.頭の両側と尾端の両側には長い毛束がある.


クスサン 最大長約80mm.小さなうちは色は黒く,毛は少ない.集団でいることが多い.成長すると水色の長い毛がびっしりと生える.春から初夏にクリ,クルミ,トチノキ,ウダイカンバなどの葉を食べる.


オオトビモンシャチホコ 最大長50mm.体は黄色または紅色で黒い模様がある. 春に集団でナラ類の葉を食べる.


ヨシノコブガ 最大長約10mm.7月にクリの雄花につく.多発すると葉にもつき,表面を削るように食べる.

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ブナ科樹木の食葉性害虫,その2

シャクトリムシ イボ状の脚(腹脚,ふくきゃく)は2対.
イモムシ,その1 イボ状の脚は5~8対.体毛はまばらで短い.葉を巻くことはない.
イモムシ,その2 イボ状の脚は5対.体毛はまばら.葉を糸で巻く.
オトシブミ 葉が円筒形に巻かれる.糸はない.中にイモムシ,脚はない.


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・シャクトリムシ


ナミスジフユナミシャク 最大長約20mm.春に広葉樹各種の若葉を食べる.普通,葉を巻いて,その中にいる.


チャバネフユエダシャク 最大長約40mm.春に広葉樹の若葉を食べる.

シロフフユエダシャク 春にカシワの葉を食べる.

クロスジフユエダシャク

ナナスジナミシャク

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・イモムシ,その1


ミズナラハバチ 体長最大20mm.体は白粉で覆われる.春にミズナラの若葉を食べる.

ブナアオシャチホコ  最大長約45mm.体は緑色,背中に3本の縦縞がある.中央の縞は青または赤色,両側を黄色で縁取られる.この縞の両側の縞は黄色で細い.頭は青緑.夏にブナの葉を食べる.

マメキシタバ

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・イモムシ,その2


オオクシヒゲシマメイガ 体長最大30mm.6月にナラ類やクリの葉を巻いて食べる.


ナラのメイガの1種 最大長約20mm.8~9月にミズナラの葉を糸で綴って食べる.成虫が得られていないため,正体不明.

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・オトシブミ

ゴマダラオトシブミ クリの葉を巻く.

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ブナ科樹木の吸汁性害虫


ナラフサカイガラムシ 最大長約1mm.コナラやミズナラの枝や幼木の幹につく.動かない.

ナラタマカイガラムシ ナラ類幼木の幹や枝につく.


クリオオアブラムシ 体長最大5mm.クリやミズナラなどの若枝に群生する.成虫の一部は黒い翅(はね)を持つ.

クリヒゲマダラアブラムシ クリの青枝や葉につく.

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ブナ科樹木の虫えい害虫


ナラエダムレタマバチ 春,ナラ類の枝や幼木の幹に緑色のこぶがまとまってつく.こぶの幅は5~6mm.


クリタマバチ クリの枝先がふくらむ.

ナラノリンゴタマバチ ナラの枝先に直径4~5cmのリンゴのような虫こぶを作る.

カシワメオオニセハナタマバチ カシワの枝先に直径4~5cmの花のような虫こぶを作る.

ブナカイガラタマバエ ブナの葉に虫こぶを作る.

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