Q.31)
造成土壌の分類についてもう少し詳しく教えて下さい。

A.31)
 昭58年の「農耕地土壌の分類、第2次案改訂版」でこの「造成土壌」が提案されました。これは、農地造成、ほ場整備、土層改良、客土、等が施工された農耕地土壌の内、表層(作土)だけではなく下層土も移動・かく乱により改変された土壌をさし、林野土壌、耕地土壌、施設園芸土壌などと区別されています。ただし、干拓、暗渠排水などのような水分環境の改変によって造成され、あるいは変化した農耕地の土壌は、原則として耕地土壌に含めています。
以下に、やや解りづらいのですが、その定義を抜粋します。
造成土壌の定義 原則として移動・堆積・かく乱された土層の厚さがが35cm以上の土壌を造成土壌としています。ただし、土壌断面形態が耕地土壌の分類のどれかに当てはまれば必ずしも造成土壌とする必要はありません。造成土壌は土壌群、土壌統群、土壌統のそれぞれの段階で存在し得るものですが、原則として土壌統群に重点をおきます。また、35cm未満の場合は、通常の耕地土壌の分類の最小単位として「土壌区」の段階で区分し、造成土壌とはしません。造成土壌の分類法は、移動されてきた土壌とそれが堆積される場所の土壌(地形)との相互関係で二つに大別されています。
 
1)同質の母材間による移動、堆積、かくらんの場合;
「従来の土壌群叉は土壌統群の造成相」とする。
2)異質の母材間による移動、堆積、かくらんの場合;
「造成低地土」叉は「造成台地土」とする。

1)「同一の土壌群」に属する土壌間、叉は同じ「同質の母材に由来する土壌群のグループ」に属する土壌間の移動・堆積による造成、あるいは、同一場所の上下土層かく乱による造成の場合

 この場合は、土壌統設定基準に従って土壌統群を同定し、その「造成相」とする。土壌群までしか同定出来ないときは土壌群の「造成相」とします。さらに、切り土、盛り土、混層、除礫など造成工事の内容を表示したいときには「造成(切り土)相」「造成(除礫)相」などのようにする。例として、灰色台地土の水田が、ほ場整備により隣接する水田の表土を40cm盛り土され、その断面形態が既存のどの分類(全国土壌統)にも当てはまらないとした場合、この水田の土壌分類は「灰色台地土、造成相」(土壌群のレベル)あるいは「細粒灰色台地土、造成(盛り土)相」(土壌統群のレベル)となります。 

2)土壌群が異なり、かつ同じ「同質の母材に由来する土壌群のグループ」にも属さない土壌間において、土壌が移動・堆積された造成の場合

 この場合は造成土壌の存在する地形によって「造成低地土」(低地に存在する土壌)及び「造成台地土」(山地、丘陵地、台地、段丘に存在する土壌)に大別します。

この程度の説明では理解しづらいでしょうが、今後農耕地土壌分類の改訂版が出される時に、
具体的な例示を含めてもう少し分かり易い表現に改正されることと思います。

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