試験研究は今 No.241「活魚生産状況調査結果について」(1995年10月6日)
活魚生産状況調査結果について
この調査は、200海里時代の定着に伴い沿岸漁業資源の有効利用や漁獲物の高品質化による価格向上が重要視され、また、消費者のグルメ志向などで活魚の需要が高まっている中で、全道各地の漁業協同組合等で活魚施設を導入し活魚出荷が増大していることから、全道的な活魚生産動向を把握するために昭和60年から行われています。内容は、1月から12月までに生産された活魚(貝類はホタテガイのみ)について、全道各地の水産技術普及指導所が各漁業協同組合の協力を得て調査したものを水産業専門技術員が取りまとめたものです。
それでは平成6年の活魚生産状況の調査結果について述べます。
それでは平成6年の活魚生産状況の調査結果について述べます。
魚種
平成6年に活魚で出荷された魚種は51種類で、調査開始の昭和60年の12種類に比べ、約4倍以上になりました。それらの主な魚種の出荷量は、ヒラメ193トン(前年比75.4パーセント)、カレイ類380トン(同105.8パーセント)、アイナメ85トン(同95.5パーセント)、ソイ類23トン(同255.6パーセント)、タコ類564トン(同482.1パーセント)、カニ類1,317トン(同47.4パーセント)、エビ類21トン(同63.6パーセント)となっていました。
生産量
活魚中魚類の生産量は、716トンで前年より167トン減少し、貝類を除く総活魚生産量は、2,946トンとなり前年の3,634トンに比べると81.1パーセントにとどまっていました。
単価
活魚の価格については、主な魚種の全道平均キログラム当りの単価は次のとおりです(カッコ内は前年単価)。
ヒラメ2,742円(2,779円)、クロガシラカレイ793円(783円)、イシガレイ811円(753円)、マガレイ1,074円(1,152円)、クロガレイ411円(634円)、ヌマガレイ144円(267円)、オヒョウ2,129円(2,118円)、マコガレイ1,171円(1,119円)、アイナメ828円(834円)、ホッケ309円(485円)、マゾイ1,529円(2,579円)、クロソイ1,303円(932円)、フグ類994円(1,142円)、アンコウ391円(1,271円)。
なお、ここ数年のカレイ類の価格は、ババガレイの活魚、鮮魚の急騰、ヒラメ・オヒョウが上昇傾向にあったものの、平成6年は横這いまたは下降傾向を示していました。その他の魚類では、クロソイは上昇傾向にあるものの、それ以外の魚種は横這いかまたは下降傾向にありました。カニ類の価格ではケガニが低下したものの、その他カニ類はやや上昇傾向にありました。また、エビ類・イカ類の価格も同様に上昇傾向にあり、総じて活魚の価格は横這いか下降傾向を示しています。
ヒラメ2,742円(2,779円)、クロガシラカレイ793円(783円)、イシガレイ811円(753円)、マガレイ1,074円(1,152円)、クロガレイ411円(634円)、ヌマガレイ144円(267円)、オヒョウ2,129円(2,118円)、マコガレイ1,171円(1,119円)、アイナメ828円(834円)、ホッケ309円(485円)、マゾイ1,529円(2,579円)、クロソイ1,303円(932円)、フグ類994円(1,142円)、アンコウ391円(1,271円)。
なお、ここ数年のカレイ類の価格は、ババガレイの活魚、鮮魚の急騰、ヒラメ・オヒョウが上昇傾向にあったものの、平成6年は横這いまたは下降傾向を示していました。その他の魚類では、クロソイは上昇傾向にあるものの、それ以外の魚種は横這いかまたは下降傾向にありました。カニ類の価格ではケガニが低下したものの、その他カニ類はやや上昇傾向にありました。また、エビ類・イカ類の価格も同様に上昇傾向にあり、総じて活魚の価格は横這いか下降傾向を示しています。
漁法
活魚出荷する漁具漁法とそれらで漁獲される魚種は次のとおりです。
小走置網、底建網、大定置網:ヒラメ、カレイ類、アイナメ、ホッケ、ソイ類、フグ類、ブリ、タイ類、カジカ類、ヤリイカ
刺網:ヒラメ・カレイ類・カジカ類、ホッケ、アイナメ、マダラ、アンコウ、ソイ類、ボラ、タコ類、シャコ
一本釣:ホッケ、アイナメ、ソイ類、マダラ、ヒラメ、カレイ類、キチジ、フグ類、スルメイカ、ヤリイカ
イカ釣:スルメイカ、ヤリイカ
延縄:ホッケ、アイナメ、ソイ類、ヒラメ、カレイ類、フグ類、カジカ類
篭網:ケガニ、ハナサキガニ、タラバガニ、ズワイガニ、アイナメ、エビ類、カジカ類
桁網:エビ類、タラバガニ、ナマコ、ホタテガイ
空釣縄:ミズダコ、カジカ類
函(箱):ミズダコ、ヒラメ
ヘラ曳:ヒラメ、カレイ類
養殖:ヒラメ、ホタテガイ、マツカワ
沖底曳:ホッケ、カジカ類、カレイ類、キチジ、トクビレ、アンコウ、カスベ、ハモ、ハタハタ、ズワイガニ
打瀬網:ホッカイエビ、カレイ類
ウライ・ドゥ:ヤツメウナギ、ハモ
タモ網:ナマコ、ウニ類
以上平成6年の活魚生産状況でしたが、バブルの崩壊、グルメ志向の下火、円高による輸入水産物の増大などの影響で活魚、鮮魚の価格低下傾向が続くようです。(函館水試室蘭支場水産業専門技術員)
小走置網、底建網、大定置網:ヒラメ、カレイ類、アイナメ、ホッケ、ソイ類、フグ類、ブリ、タイ類、カジカ類、ヤリイカ
刺網:ヒラメ・カレイ類・カジカ類、ホッケ、アイナメ、マダラ、アンコウ、ソイ類、ボラ、タコ類、シャコ
一本釣:ホッケ、アイナメ、ソイ類、マダラ、ヒラメ、カレイ類、キチジ、フグ類、スルメイカ、ヤリイカ
イカ釣:スルメイカ、ヤリイカ
延縄:ホッケ、アイナメ、ソイ類、ヒラメ、カレイ類、フグ類、カジカ類
篭網:ケガニ、ハナサキガニ、タラバガニ、ズワイガニ、アイナメ、エビ類、カジカ類
桁網:エビ類、タラバガニ、ナマコ、ホタテガイ
空釣縄:ミズダコ、カジカ類
函(箱):ミズダコ、ヒラメ
ヘラ曳:ヒラメ、カレイ類
養殖:ヒラメ、ホタテガイ、マツカワ
沖底曳:ホッケ、カジカ類、カレイ類、キチジ、トクビレ、アンコウ、カスベ、ハモ、ハタハタ、ズワイガニ
打瀬網:ホッカイエビ、カレイ類
ウライ・ドゥ:ヤツメウナギ、ハモ
タモ網:ナマコ、ウニ類
以上平成6年の活魚生産状況でしたが、バブルの崩壊、グルメ志向の下火、円高による輸入水産物の増大などの影響で活魚、鮮魚の価格低下傾向が続くようです。(函館水試室蘭支場水産業専門技術員)
活魚生産状況調査集計表(単位:kg,円)
魚種名 | 出荷数量 | 単価 | 魚種名 | 出荷数量 | 単価 | 魚種名 | 出荷数量 | 単価 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヒラメ | 193,484 | 2,742 | その他ソイ類 | 3,452 | 620 | マナマコ | 100,439 | 567 |
クロガシラガレイ | 47,588 | 793 | タイ類 | 224 | 1,365 | ミズダコ | 559,051 | 317 |
イシガレイ | 95,630 | 811 | ブリ・フクラギ | 132 | 471 | イシダコ | 4,900 | 488 |
マガレイ | 3,495 | 1,074 | マダラ | 2,234 | 897 | スルメイカ | 2,973 | 524 |
アカガレイ | 54 | 818 | ウマズラハギ | 214 | 857 | ヤリイカ | 3,538 | 2,209 |
ババガレイ | 2,514 | 7,687 | トクビレ | 78 | 1,066 | ズワイガニ | 1,143,616 | 1,260 |
クロガレイ | 36,774 | 411 | フグ類 | 1,142 | 994 | ケガニ | 133,179 | 2,509 |
ヌマガレイ | 3,854 | 144 | ケムシカジカ | 2,357 | 363 | タラバガニ | 28,554 | 1,507 |
オヒョウ | 15,357 | 2,129 | カジカ類 | 6,552 | 362 | ワタリガニ | 305 | 691 |
マツカワ | 331 | 2,300 | マアナゴ | 2,042 | 1,201 | ハナサキガニ | 11,293 | 618 |
マコガレイ | 126,053 | 1,171 | ハタハタ | 6 | 2,402 | トヤマエビ | 18,972 | 3,687 |
その他カレイ類 | 48,092 | 1,266 | キチジ | 17 | 3,129 | ホッカイエビ | 90 | 7,271 |
アイナメ | 85,482 | 828 | イナダ | 17 | 869 | ホッコクアカエビ | 2,059 | 2,135 |
ホッケ | 271 | 309 | メガネカスベ | 45 | 821 | シャコ | 303 | 2,541 |
キツネメバル | 687 | 1,529 | キアンコウ | 8,958 | 391 | ホタテガイ | 120,992 | 352 |
シマゾイ | 320 | 2,064 | コチ | 55 | 1,300 | キタムラサキウニ | 220,000 | 855 |
クロソイ | 18,303 | 1,303 | ヤツメウナギ | 10,439 | 2,484 | |||
合計 | 3,066,517 |