試験研究は今 No.245「平成7年生まれホタテガイ稚貝付着数について」(1995年11月17日)
平成7年生まれホタテガイ稚貝付着数について
全道各地のホタテガイ採苗器への稚貝付着状況について、各地区水産技術普及指導所から9月30日までに報告あった分についてお知らせ致します。
平成6年は63組合で採苗が行なわれましたが、平成7年生まれの状況は、これまで44組合分の報告がありました。
平成6年は63組合で採苗が行なわれましたが、平成7年生まれの状況は、これまで44組合分の報告がありました。
1.付着状況
本年の稚貝付着状況は、付着数を例年と比較すると日本海南部が並?良、津軽侮峡は良、渡島太平洋は並、噴火湾は良、日高太平洋は不良、根室は並、能取湖・サロマ湖は並~良、オホーツク南部が並、オホーツク北部が不良~良、日本海北部が不良~並となっております。日高管内と宗谷管内が不良であり、噴火湾と留萌管内は並~良の状況です。
組合別では、記載のあった37漁協のうち、良が18漁協(49パーセント)、並が13漁協(35パーセント)、不良が6漁協(16パーセント)で、昨年に比べ良・並の漁協数率が下がり、不良の率が13パーセント上がる結果でした。
図-1・表-1に地区別の採苗器1袋当り(棒鋼を用いているところは網地100g当り)の付着数を示しました。日本海南部が436~2,918個体、津軽海峡は6,044~7,122個体、渡島太平洋は9,827~20,010個体、噴火湾は17,500~1,650,400個体、日高太平洋は159~395個体、根室は947~960個体、能取湖・サロマ湖は2,228~15,700個体、オホーツク南部は1,523~1,757個体、オホーツク北部は707~4,101個体、日本海北部が1,217~3,758個体です。渡島太平洋及び噴火湾は2年続きの不良から、2年続けて良好です。日本海では、仮採苗技術も安定してきた様子であり、本年もヒトデの早期幼生が見られた事から実施した様です。
組合別では、記載のあった37漁協のうち、良が18漁協(49パーセント)、並が13漁協(35パーセント)、不良が6漁協(16パーセント)で、昨年に比べ良・並の漁協数率が下がり、不良の率が13パーセント上がる結果でした。
図-1・表-1に地区別の採苗器1袋当り(棒鋼を用いているところは網地100g当り)の付着数を示しました。日本海南部が436~2,918個体、津軽海峡は6,044~7,122個体、渡島太平洋は9,827~20,010個体、噴火湾は17,500~1,650,400個体、日高太平洋は159~395個体、根室は947~960個体、能取湖・サロマ湖は2,228~15,700個体、オホーツク南部は1,523~1,757個体、オホーツク北部は707~4,101個体、日本海北部が1,217~3,758個体です。渡島太平洋及び噴火湾は2年続きの不良から、2年続けて良好です。日本海では、仮採苗技術も安定してきた様子であり、本年もヒトデの早期幼生が見られた事から実施した様です。
2.採苗器垂下時期
日本海南部・日本海北部・オホーツク北部・オホーツク南部にかけて5月10日過ぎより一斉に垂下されました。根室は6月上・中旬でした。津軽海峡は4月下旬~5月、渡島太平洋・噴火湾は5月下旬~6月上旬、日高太平洋は6月中旬でした。昨年に比べ、日本海・オホーツクともに1週間早まり平年並、渡島太平洋・噴火湾は昨年同時期でした。ここ数年は垂下時期の変動が大きい状況でしたが今年は平年並と言えます。
3.ヒトデ及びカニの付着状況
ヒトデの付着状況は、オホーツク北部で1採苗器当り1個体以下、オホーツク南部でも1個体以下、根室でも1個体以下と付着は少数でした。噴火湾では棒鋼1本当り多いところで2,027個体と多量の付着が見られていますが、ほとんど問題となりません。クリガニは付着の報告がありません。
4.まとめ
平成7年の採苗は、ほぼ良好と考えていましたが、9月下旬に噴火湾の湾奥部で餌不足が原因と思われる大量へい死があり、今後も細心の観察が要求されています。(網走水試水産業専門技術員)
表-1 平成7年生まれ 海域別ホタテガイ稚貝平均付着数
海域 | 付着数 |
---|---|
日本海南部 | 436~2,918個 |
津軽海峡 | 6,044~7,112個 |
渡島太平洋 | 9,827~20,010個 |
噴火湾 | 17,500~1,650,400個 |
日高太平洋 | 159~395個 |
根室 | 947~960個 |
能取・サロマ湖 | 2,228~15,700個 |
オホーツク南部 | 1,523~1,757個 |
オホーツク北部 | 707~4,101個 |
日本海北部 | 1,217~3,758個 |