海況速報(2000年08月)

平成12年度 第3号(通算 No.75)
平成12年 8月 31日

北海道立水産試験場

7月下旬から8月上旬の海況

海域別情報

日本海海域
岩内沖に冷水渦

前回(6月)岩内西方沖にあった暖水渦は積丹半島北西はるか沖まで北西方向に移動したようです。代わって,茂津多岬沖に暖水渦(中心:100m層水温9℃以上)が現れました。これらの暖水渦の間にはさまれるように,岩内湾はるか沖に冷水渦(中心:100m層水温3℃以下)が形成されています。対馬暖流は茂津多岬沖の暖水渦の西方を回って,岩内沖冷水渦の東側を蛇行し,積丹半島北西はるか沖の暖水渦の東西に分岐しながら北上しているようです。

余市における6月中旬以降8月中旬までの沿岸水温(旬平均)は,平年値に比べ,「かなり高い」から「平年並み」で推移しており,特に8月上旬から中旬にかけて「やや高い」から「かなり高い」となっています。
道東太平洋海域
表面水温高い

前回(6月)に道東沖にあった暖水塊は中心位置がさらに東へ移動し,水産試験場の観測線ではみえなくなりました。規模は大きくありませんが,暖水が(200m層水温4℃以上)北緯42度30分付近の東西に長く帯状に分布しています。また,津軽暖流水(100m層12℃以上)が襟裳岬南方まで張り出しています。一方沿岸親潮(*2)は道東沿岸に沿って流れ,襟裳岬からは張り出した津軽暖流水の東側に沿って南方へと流れています。道東海域全体で表面水温は平年に比べ高めになっており,厚岸沖では平年比+6.5℃,白糠沖では平年比+3.9℃とそれぞれ過去最高の表面水温となっています。
道南太平洋海域
津軽暖流渦モード

100m層12℃以上の津軽暖流水が東方へ張り出し,襟裳岬の南まで広がっており,津軽暖流は前回(6月)に続いて渦モード(*3)になっています。道東太平洋海域と同様,表面水温は全域で平年に比べ高めになっています。
オホーツク海海域
宗谷暖流は順調に流れる

50m層水温を見ると,14℃以上の範囲が宗谷海峡から知床岬先端まで延びており,宗谷暖流は順調に流れています。表面の冷水帯は宗谷海峡東方沖,浜頓別沖,サロマ湖沖で観測されています。浜頓別沖の冷水帯では表面水温が10.2℃とかなり低温になっていました。

資料

資料 観測期間 観測海域
青森水試(東奥丸) 平成12年 8月 1日から同8月2日 (東北日本海海域)
稚内・中央水試(北洋丸) 平成12年 7月24日から同7月25日 (オホーツク海海域)
稚内水試(北洋丸) 平成12年 8月 1日から同8月4日 (道北日本海・オホーツク海海域)
釧路水試(北辰丸) 平成12年 7月31日から同 8月4日 (道東太平洋海域)
金星丸(函館水試) 平成12年 7月24日から同7月25日 (道南太平洋海域)
中央水試(おやしお丸) 平成12年 7月25日から同 7月30日 (道西日本海海域)

*1:平成元年(1989)~平成11年(1999)までの平均値を使用しました。
*2:オホーツク海の海氷の融氷水を含む親潮として特に沿岸親潮という名前が付けられています。
*3:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます

水温平面分布図

0メートル
    • 表面水温の図
50メートル
    • 50メートル層水温の図
100メートル
    • 100メートル層水温の図
200メートル
    • 200メートル層水温の図

水温偏差表

海況速報PDFファイル

水温鉛直断面図

次の断面図がごらんになれます。

日本海

オホーツク海

道東太平洋

道南太平洋

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