海況速報(2000年12月)

平成12年度 第5号(通算 No.77)
平成12年 12月 21日

北海道立水産試験場

11月下旬から12月上旬の海況

海域別情報

日本海海域
積丹半島沖に大きな暖水渦

積丹半島西方沖に規模の大きい暖水渦がとらえられています。(中心:200m層水温5℃以上)。これは前回(10月)に岩内西方沖にあった暖水渦が北西へ移動し発達したものと思われます。この暖水渦のため,沿岸側底層の水温が下がり,積丹半島北方定点の100m層では平年比-4.3℃と1988年の観測開始以来最低の水温となっています。また,津軽海峡の津軽半島西方沖にも暖水渦があります(中心:200m層水温12℃以上)。対馬暖流はこれらの暖水渦の西方を北上していますが,北上流量は少ないようです。天売・焼尻島付近は荒天のため観測がなく対馬暖流の経路は不明ですが,北部日本海では礼文堆西方を北上しているようです。この対馬暖流流路が西にあるためか,礼文島北方定線の沿岸側で水温が平年より低くなっています。衛星画像も11月は天候が悪くあまり情報が得られませんでした。
余市における11月上旬以降12月上旬までの沿岸水温(旬平均)は,11月上旬は「平年並み」でしたが,11月中旬から下旬にかけ,「やや低い」から「かなり低い」とさがり,12月上旬は「非常に低い」となっていました。
道東太平洋海域
親潮勢力強い

道東海域は広く親潮におおわれ,水温は全般に低めとなっています。100m層の水温を見ると,水温2℃以下の親潮が千島列島沿いに道東海域へ流れてきており,また,道東沿岸域に宗谷暖流起源の暖水が残っているようです。襟裳岬の南方沖北緯41度付近に津軽暖流起源の暖水(例えば100m層8℃以上)が張り出しています。
道南太平洋海域
津軽暖流渦モード

道南海域は津軽暖流水に広くおおわれています(例えば100m層9℃以上)。また,津軽暖流水が沿岸沿いに浦河沖から噴火湾方面に流れ込んでいるようです。衛星画像と道東太平洋の結果から,襟裳岬の南方沖(東経143度付近)まで暖水が広がっており,津軽暖流は前回(10月)に続いて渦モード(*2)になっています。
オホーツク海海域
宗谷暖流潜る

0m層水温を見ると,4℃以上の範囲が宗谷海峡から浜頓別沖まで伸びており,宗谷暖流はそこから潜流となって紋別沖まで流れています(50m層3℃以上)。オホーツク海から宗谷海峡北部,そして日本海納沙布岬北方まで低温な海水でおおわれており,浜頓別沖から紋別沖も低温低塩な東カラフト寒流水でおおわれています。

資料

資料 観測期間 観測海域
青森水試(東奥丸) 平成12年 12月 1日から同12月2日 (東北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 平成12年 11月 27日から同12月1日 (道北日本海および宗谷海峡周辺)
稚内水試(北洋丸) 平成12年 12月 7日から同12月8日 (オホーツク海海域)
釧路水試(北辰丸) 平成12年 11月27日から同 11月30日 (道東太平洋海域)
金星丸(函館水試) 平成12年 11月29日から同12月2日 (道南太平洋海域)
中央水試(おやしお丸) 平成12年 11月30日から同 12月3日 (道西日本海海域)

*1:平成元年(1989)~平成11年(1999)までの平均値を使用しました。

*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。

水温平面分布図

0メートル
    • 表面水温の図
50メートル
    • 50メートル層水温の図
100メートル
    • 100メートル層水温の図
200メートル
    • 200メートル層水温の図

水温偏差表

海況速報PDFファイル

10月のNOAA画像

    • NOAA画像
      今月の画像

      7日間合成画像です。

水温鉛直断面図

次の断面図がごらんになれます。

日本海

オホーツク海

道東太平洋

道南太平洋

お問い合わせ先

資源管理部 海洋環境グループ

  • 住所:〒046-8555 北海道余市郡余市町浜中町238番地
  • 電話番号: 0135-23-4020
  • ファックス番号:0135-23-8721 

ページのトップへ