海況速報(2005年08月)

平成17年度 第3号(通算 No.105)
平成17年8月18日

北海道立水産試験場

7月下旬から8月上旬の海況

海域別情報

日本海海域
積丹半島沖に冷水域

前回(6月)まで優勢であった道西日本海の対馬暖流は、流量、水温ともに平年より低くなりました。また、前回積丹半島北西沖にあった暖水渦は引き続いて43-30N、139-40E付近にあります(200m層水温5℃以上)。この暖水渦の東側では冷水域があり、積丹岬北西の43-30N、140-20Eでは100m層水温が3℃以下、50m層でも7℃以下となって周辺海域との温度差が非常に大きくなっています。対馬暖流は奥尻島西方から積丹半島沖の暖水渦の西側を蛇行し、礼文島西方へ北上しています。水温偏差について見ると(水温偏差表 日本海43-30N J3ライン参照)、積丹半島沖の暖水渦の影響を受けたところは、水温が平年より1~4℃高くなっています。一方、冷水域のところでは、50m層、100m層で平年より6℃以上も低くなっています。茂津多岬から津軽海峡西方までの対馬暖流域では平年より低い水温のところが多くなっています。
余市における6月中旬以降8月上旬までの沿岸水温(旬平均)は、7月上旬に「やや低い」となりましたが、7月中旬以降「平年並み」~「やや高い」で推移しています。
道東太平洋海域
暖水塊北上

道東沖の暖水塊は、前回(6月)より北東に移動し、41-30N、146-00E付近では200m層で7℃以上となっています。100m層では42N付近まで7℃以上の海域が広がっています。この暖水塊の北側は広く親潮でおおわれていますが、沿岸では宗谷暖流起源の道東沿岸流(*1)が根室半島沖から襟裳岬へ向かって流れています。水温偏差について見ると、沿岸側の表面水温が平年より低いところが多くなっているほか、沖側の暖水塊の影響のある海域では平年より高くなっています。
道南太平洋海域
津軽暖流渦モード

100m層で10℃以上の津軽暖流は、襟裳岬南西方の143-00E付近まで張り出しており、津軽暖流は渦モード(*2)になっています。そこから南西方向に親潮との水温フロントが形成されています。浦河沖から苫小牧沖まで50m層で10℃以上と津軽暖流水におおわれており、噴火湾口部まで達しているようです。水温偏差について見ると、50m層より浅いところで平年より水温の高いところが多くなっています。津軽暖流の流量の指標となる深浦-函館間の水位差を見ると、5月以降7月まで低めに推移しており、津軽暖流流量は平年より少ないようです。
オホーツク海海域
宗谷暖流少なめ

沿岸域の表面水温は、紋別沖を除いて網走沖まで17℃以上となっています。沖合では表面水温が14℃以下の冷水帯が紋別沖までパッチ状に観測されています。水温偏差について見ると、世界遺産登録の知床半島の北方観測線では、50m層より深いところで水温が平年より低くなっています。宗谷暖流の流量の指標となる稚内-網走間の水位差を見ると、6月以降7月まで低めに推移しており、宗谷暖流流量は平年より少ないようです。
資料
資料 観測期間 観測海域
青森水セ(青鵬丸) 2005年7月25日〜7月26日 (東北日本海海域)
釧路水試(北辰丸) 2005年8月1日〜8月4日 (道東太平洋海域)
函館水試(金星丸) 2005年7月28日〜8月1日 (道南日本海・太平洋海域)
中央水試(おやしお丸) 2005年7月20日〜7月23日 (オホーツク海海域)
中央水試(おやしお丸) 2005年7月24日〜8月1日 (道北・道西日本海海域)

*1:夏~秋季に道東沿岸を流れるオホーツク海起源の沿岸流を道東沿岸流と呼んでいます。
*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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