海況速報(2005年12月)

平成17年度 第5号(通算 No.107)
平成18年1月10日【確定版(1月6日号から一部修正)】

北海道立水産試験場

11月下旬から12月上旬の海況

12月は時化が多く、日本海側は十分な観測ができませんでした。このため日本海海域は3つに分けて水温分布図を作成しています。

海域別情報

日本海海域
時化続く

今回も、積丹半島沖の観測が十分にできませんでした。前回(10月)積丹半島西方にあったと推定された暖水渦との関連が不明ですが、積丹半島西方沖の43-30N、140-00E付近に暖水渦があります(200m層で5℃以上)。この暖水渦の影響を受けた、43-30N、140-00Eにおける200m層水温は5.58℃と平年より2.7℃高く(水温偏差表 日本海43-30N J35参照)なっています。対馬暖流は奥尻海峡を北上しているようですが、奥尻以北の流路ははっきり分かりません。水温偏差について見ると、平年並みのところが多くなっています。
余市における11月上旬以降12月下旬までの沿岸水温(旬平均)は、11月下旬まで「かなり高い」~「やや高い」で推移しましたが、12月にはいり「平年並み」~「かなり低い」となっています。
道東太平洋海域
沖には暖水塊

暖水塊の端が、41-30N、146-00E付近に見えています(100層水温で12℃以上)。この暖水塊の北側は広く親潮でおおわれていますが、沿岸側では宗谷暖流起源の道東沿岸流(*1)の影響が根室半島沖から襟裳岬へ向かって見られます(例えば100m層で6℃以上)。水温偏差について見ると、平年並みのところが多くなっています。
道南太平洋海域
津軽暖流モード移行中

100m層で10℃以上の津軽暖流は、襟裳岬南方の142-30E付近まで張り出しています。前回(10月)より張り出し位置が西側になり、200m層水温分布から見ても津軽暖流は渦モード(*2)から沿岸モードへ移行中のようです。道南太平洋は津軽暖流に広くおおわれています。水温偏差について見ると、水温の高いところが多く、津軽海峡東口付近と浦河沖の50m、100m層(水温偏差表、道南太平洋白老沖P64,P65,P52)で高くなっています。津軽暖流の流量の指標となる深浦-函館間の水位差を見ると、10月以降11月まで津軽暖流流量は低めに推移しているようです。
オホーツク海海域
宗谷暖流潜る

荒天のため知床半島北方海域が欠測となりました。浜頓別以東では、表面水温が4℃以下の東カラフト寒流におおわれています。宗谷暖流は浜頓別付近から潜流となり、網走沖まで100m層で9℃以上となっています。水温偏差について見ると、平年並みのところが多くなっています。宗谷暖流の流量の指標となる稚内-網走間の水位差を見ると、10~11月にかけて宗谷暖流流量は平年並のようです。
資料
資料 観測期間 観測海域
青森水総セ(東奥丸) 2005年12月6日〜12月7日 (東北日本海海域)
釧路水試(北辰丸) 2005年11月28日〜12月8日 (道東道南太平洋海域)
函館水試(金星丸) 2005年12月5日〜12月8日 (道南日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2005年11月28日〜11月29日 (道北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2005年12月7日〜12月9日 (オホーツク海域)
中央水試(おやしお丸) 2005年12月7日〜12月7日 (道西日本海海域)

*1:夏~秋季に道東沿岸を流れるオホーツク海起源の沿岸流を道東沿岸流と呼んでいます。
*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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