海況速報(2006年04月)

平成18年度 第1号(通算 No.109)
平成18年5月12日

北海道立水産試験場

4月上旬から4月下旬の海況

海域別情報

日本海海域
低水温続く

例年4月には津軽海峡西方に対馬暖流の西(沖合)への蛇行が見えることがありますが、この4月に蛇行はなく、対馬暖流は桧山沿岸に沿って北上しています。積丹半島沖には暖水渦があります(200m層で4℃以上)。茂津多岬西方沖の対馬暖流流量は平年並みとなっていますが、水温についてみると(水温偏差表参照)、道西日本海では全体的に水温の低い(平年より1~2℃低い)ところが多くなっています。宗谷海峡の西、野寒布岬北西方ではオホーツク海の影響を受け、特に表層の水温が低くなっています。
余市における2月下旬以降5月上旬までの沿岸水温(旬平均)は、「かなり低い」から「やや低い」で推移しており、昨年12月より低温傾向が続いています。なお、対馬暖流上流部にあたる本州日本海側の水温も低く、気象庁の北海道の気温の1ヶ月予報(5/5版)も低めに予報がでていることから、今後も低水温が継続する見通しです。
道東太平洋海域
親潮順調

4月は40-00Nまで観測を行っています。40-00N、147-00Eには暖水塊の縁が見えています(100m層9℃以上)。100m層水温では42-15N、145-00E付近で3℃以上の海域がありますが、道東沿岸は広く親潮に覆われ、親潮の一部は襟裳岬南方沖から東北沿岸へ南下しています。道東沿岸に沿って、沿岸親潮(*1)(50m層1℃以下)が襟裳岬の西まで広がっています。水温についてみると(水温偏差表参照)平年並みのところが多くなっています。
道南太平洋海域
沿岸モード

津軽暖流は沿岸モード(*2)になっています。室蘭の南、噴火湾湾口部と門別沖には表面水温で3℃以下の沿岸親潮(*1)が見えています。噴火湾中央部でも50m層で3℃台となっており、前回(2月)より低塩化し、沿岸親潮が噴火湾内へ流入したようです。水温についてみると(水温偏差表参照)、青森県側津軽暖流域で水温の低いところが多くなっていますが、200m層で水温の高いところが多くなっています。
オホーツク海海域
宗谷暖流いまだ潜流

50m層では雄武沖まで2℃以上となっており、表面水温では紋別沖まで3℃以上となっていますが、宗谷暖流はまだ大部分が潜流となっているようです。水温偏差についてみると、沿岸域では平年並みのところが多くなっていますが、沖合の50m、100m層で水温の高いところがあります。
資料
資料 観測期間 観測海域
青森水セ(東奥丸) 2006年4月5日〜4月8日 (東北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2006年4月10日〜4月13日 (道北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2006年4月19日〜4月20日 (道北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2006年4月24日〜4月28日 (オホーツク海海域)
釧路水試(北辰丸) 2006年4月11日〜4月19日 (道東太平洋海域)
函館水試(金星丸) 2006年4月12日〜4月17日 (道南日本海檜山海域)
中央水試(おやしお丸) 2006年4月11日〜4月18日 (道西日本海海域)

*1:オホーツク海の海氷の融氷水を含む親潮として特に沿岸親潮という名前が付けられています。
*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。
    • 左:沿岸モードの図

      左:沿岸モード

    • 右:渦モードの図

      右:渦モード

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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