海況速報(2006年10月)

平成18年度 第4号(通算 No.112)
平成18年11月7日

北海道立水産試験場

9月下旬から10月下旬の海況

海域別情報

日本海海域
今回は稚内水試北洋丸で行ったスケトウダラ調査のデータも使用して水温分布図を作成しています。積丹半島西方と、北方に暖水渦があります。200m層水温で見ると、積丹半島西方の43-30N、139-40Eで6℃以上となっています。前回(8月)、岩内西方沖で見られた暖水渦が北へ移動したもの思われます。もう一つの暖水渦は、積丹半島北方、留萌西方沖の44-00N、140-40E付近で200m層水温が5℃以上となっています。対馬暖流は、これら暖水渦の西側を大きく蛇行しながら北上しています。水温について見ると(水温偏差表参照)、例年より観測時期が遅いため、道西日本海北部のJ1(45-30N)線、J2(44-30N)線では水温の低いところが多くなっています。J3(43-30N)線では暖水渦の影響をうけたところの水温が平年より高くなっているほか、J5(41-30N)線では水温の高いところが多くなっています。
余市における8月上旬以降10月下旬までの沿岸水温(旬平均)は、8月上旬以降、「かなり高い」から「平年並み」と高めに推移していましたが、10月中旬~下旬に「非常に低い」となりました。これは、沿岸水温が、降雨にともなう河川水の影響を一時的に強く受けたためです。
道東太平洋海域
41-00N、145-30E付近に黒潮系暖水の端が見えています(100m層で10℃以上)。沿岸では宗谷暖流起源の道東沿岸流(*1)が根室半島沖から襟裳岬へ向かって流れています。水温についてみると、平年並みのところが多くなっています。
道南太平洋海域
100m層で10℃以上の津軽暖流が、襟裳岬南方の143-30Eを超えて張り出しており、津軽暖流は渦モード(*2)になっています。道南太平洋は津軽暖流に広くおおわれており、噴火湾中央部および湾口部には塩分33.8以上の津軽暖流水があり、津軽暖流水が湾内へ入り込んでいるようです。水温についてみると、平年並みからやや高いところが多くなっています。津軽暖流の流量の指標となる深浦-函館間の水位差を見ると、7月以降9月まで津軽暖流流量は平年並みに推移しているようです。 
オホーツク海海域
50m層水温13℃以上の海域は網走沖まで達しています。このことから、宗谷暖流は順調に流れているようです。観測の実施された9月下旬でも表面水温10℃以下の冷水帯が見えています。水温についてみると、宗谷暖流域で平年より水温が高くなっています。宗谷暖流の流量の指標となる稚内-網走間の水位差を見ると、7月以降9月まで宗谷暖流流量は平年並みに推移しているようです。
資料
資料 観測期間 観測海域
稚内水試(北洋丸) 2006年9月25日〜9月27日 (オホーツク海海域)
稚内水試(北洋丸) 2006年10月13日〜10月19日 (道西日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2006年10月23日〜10月25日 (道北日本海海域)
釧路水試(北辰丸) 2006年10月16日〜10月19日 (道東太平洋海域)
函館水試(金星丸) 2006年10月2日〜10月5日 (道南太平洋海域)
中央水試(おやしお丸) 2006年10月2日〜10月5日 (道西日本海海域)

*1:夏~秋季に道東沿岸を流れるオホーツク海起源の沿岸流を道東沿岸流と呼んでいます。
*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。
    • 左:沿岸モードの図

      左:沿岸モード

    • 右:渦モードの図

      右:渦モード

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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