海況速報(2009年12月)

平成21年度 第5号(通算 No.131)
平成21年12月4日

北海道立水産試験場

11月下旬~12月上旬の海況

海域別情報

日本海海域
岩内湾西方沖に暖水渦(中心:100m層水温8℃),積丹半島北西沖に冷水渦(中心:100m層水温4℃)がみられます。これら暖冷水渦は前回10月の観測時にもみられました。ただし,今回みられた渦の中心は,前回よりも沖側へ移動しています。このため,対馬暖流(100m層水温6℃以上)は,岸沿いと,渦の西方を迂回する,大きく2つのルートに分かれて北上しています。また,北部日本海のJ1線では,対馬暖流の幅が例年よりも広くなっています。
水温は,暖水渦がみられる海域で,例年よりも2~3℃高く,冷水渦がみられる海域で,例年よりも2~3℃低くなっています(水温偏差表参照)。また,暖流の幅が例年よりも広いJ1線中央部のJ15では,水温が例年よりも約2℃高くなっています(水温偏差表参照)。
余市における旬平均水温は,11月中旬に「かなり低い」になりましたが,11月下旬には「平年並み」になっています。
道東太平洋海域
親潮が道東沖合海域を広く覆っています(指標:100m層水温5℃以下)。親潮海域の北側では,道東沿岸流(*1,指標:100m層水温7℃以上)が岸沿いを流れています。また,親潮海域の東方のP16(42-00N,146-00E)では,黒潮系北上暖水(指標:100m層水温8℃以上)がみられます。例年,当海域の南方の観測点では,黒潮系北上暖水がみられますが,今回はみられません。
水温は,黒潮系北上暖水が分布するP16で,例年よりも1~6℃高くなっています(水温偏差表参照)。また,各観測線の南方の海域では,水温が例年よりも2~3℃低くなっているところがあります(水温偏差表参照)。
オホーツク海海域
オホーツク海表層を東カラフト海流が広く覆っています。このため,宗谷暖流は,浜頓別沖からは潜流となって流れています。また,O1線,O2線では,海底付近の暖流の幅が例年よりも広くなっています(指標:100m層水温7℃)。
水温は,宗谷暖流域で,例年よりも約2~3℃高いところがあります(水温偏差表参照)。
道南太平洋海域
津軽暖流は,前回,前々回に引き続き,渦モード(*2)が十分に発達していません。冬季から春季にかけては,津軽暖流は沿岸モードになりますので,今年の津軽暖流の浦河方向への張り出しは弱かったと考えられます。
水温は,津軽暖流が流れる尻屋崎付近の200m層で,約2~3℃高くなっていますが,その他の海域では,ほぼ例年並みになっています(水温偏差表参照)。
資料
資料 観測期間 観測海域
中央水試(おやしお丸) 2009年11月25日〜12月01日 (道西日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2009年11月30日〜12月01日 (道北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2009年11月24日〜11月26日 (オホーツク海海域)
釧路水試(北辰丸) 2009年11月30日〜12月03日 (道東太平洋海域)
函館水試(金星丸) 2009年11月24日〜11月26日 (道南太平洋海域)

*1:夏~秋季に道東沿岸を流れるオホーツク海起源の沿岸流を道東沿岸流と呼んでいます。
*2:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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