海況速報(2010年10月)

平成22年度 第4号(通算 No.136)
平成22年11月26日

北海道立総合研究機構 水産研究本部

9月下旬~10下旬の海況

海域別情報

日本海海域
岩内湾西方に暖水渦(指標:50m層水温14℃以上)がみられます。このため,対馬暖流(指標:100m層水温6℃以上)は暖水渦の西側を流れ,沖合の流路をとっています。また,道北の武蔵堆周辺海域にも暖水域(指標:100m層水温9℃以上)があり,対馬暖流はこの暖水域の西側を流れています。対馬暖流の流量は例年並みと推定されます。
表面水温は,ほぼ例年なみです(水温偏差表参照)。J2線(北緯44°30′)以北では,50m層から100m層にかけ,例年に比べ水温の高低が大きくなっています(水温偏差表参照)。
余市における旬平均水温は,8月下旬から9月下旬にかけて「かなり高い」あるいは「非常に高い」状態でしたが,10月下旬からは例年よりも低く推移しています。
道東太平洋海域
道東沖では,親潮(指標:水温5℃以下)が広く覆っています。また,P1線南端のP18地点では黒潮系北上暖水がみられます。道東沿岸では道東沿岸流(指標:50m層水温10℃以上)が流れています。
水温は,親潮が分布している海域で例年よりも1~3℃低く,P3線(東経144°00′)の沿岸寄りの深度50~100mでは,道東沿岸流が沖側に張り出しているため,例年よりも2~6℃高くなっています(水温偏差表参照)。
オホーツク海海域
宗谷暖流がオホーツク海沿岸を順調に流れています。
水温は,表面から50m層を中心に例年よりも1~8℃高くなっています(水温偏差表参照)。この高水温化は観測時期が例年よりも半月ほど早かったことが一つの要因と考えられます。気象庁ホームページの北海道周辺日本東方海域旬平均海面水温によれば,通常の定期観測の時期においてもオホーツク表層は,例年よりも高い状況でした。
道南太平洋海域
100m層水温の水平分布から,津軽暖流はやや弱い渦モード(*1)になっています。
水温は200m層で,例年よりも1~4℃低くなっています(水温偏差表参照)。
資料
資料 観測期間 観測海域
稚内水試(北洋丸) 2010年10月4日〜10月7日 (道北日本海海域)
釧路水試(北辰丸) 2010年9月13日〜9月15日 (オホーツク海海域)
稚内水試(北洋丸) 2010年9月27日〜9月28日 (オホーツク海海域)
函館水試(金星丸) 2010年9月27日〜10月1日 (道西道南日本海海域)
函館水試(金星丸) 2010年10月25日〜10月29日 (道南太平洋海域)
釧路水試(北辰丸) 2010年10月18日〜10月20日 (道東太平洋海域)

*1:津軽暖流が津軽海峡から襟裳岬まで大きく張り出してから南下している状態を「渦モード」と呼びます。これに対して,津軽暖流が青森県尻屋埼からすぐ岸沿いに三陸方面へ南下している状態を,津軽暖流の「沿岸モード」と呼んでいます。

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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