海藻繁茂実態調査

海藻繁茂実態調査

研究の目的

沿岸藻場(もば)の分布や現存量は、顕著な季節変化や年変化を示すことが知られています が、その年変化の実態と、変化に影響を与える要因は明らかにされていません。
海藻繁茂実態調査は次の2点を目的に実施しています。
海藻現存量が年間で極大となる春~初夏にかけて、定点において同一の方法で、毎年海藻・海草類を採集し 、分布や現存量の年変動を把握すること。
それらのデータをもとに海洋環境変化と海藻繁茂の関係を解析すること。

経過の概要

海藻繁茂実態調査は、平成5年以降、海藻繁茂の年間の極大期である春~初夏に 実施しています。
調査箇所は稚内市、利尻富士町(平成9年まで)、利尻町(平成10年から)、礼文町、苫前町、増毛町(平成9年まで)の沿岸です。
これらの箇所で100~200メートルの調査測線を設置(定点)し、一定間隔ごとに坪刈りを行って海藻の種組成や現存量ならびにウニ類個体数や現存量などを把握しています。
また、それらの年による変化と主に水温などの海洋環境条件との関係も調べています。
    • 利尻町 ワカメ群落
    • 礼文町津軽町 ホッカイモクとウガノモクからなる海中林

得られた結果の概要

  • 調査開始以来、稚内市では平成8年、利尻町、礼文町では平成13年 、増毛町では平成9年、苫前町では平成11年に、海藻現存量が最も高かった。
  • 平成13年の海藻現存量は、稚内市、利尻町、礼文町 、苫前町ではいずれも前年より増加し、特に利尻町、礼文町では、調査開始以来最高であった。
  • 特に前年の1〜4月の沿岸水温が低い年には、海藻現存量が高い傾向があったが 、統計的に有意な相関はみられなかった。
  • コンブ以外の雑海藻現存量の経年変化は、前年に比較して稚内市 、利尻町、苫前町では増加傾向、礼文町では減少傾向が見られた。稚内市、苫前町ではホンダワラ類が、利尻ではワカメが主に増加した。
    • 稚内市富士見の得られた結果のグラフ
    • 利尻の得られた結果のグラフ
    • 礼文の得られた結果のグラフ
    • 苫前の得られた結果のグラフ

今後について

さらにデータを蓄積し、水温以外の要因(例えば栄養塩など)についても解析を進めるとともに 、航空写真や高分解能人工衛星画像などのリモートセンシング技術を利用した沿岸藻場のモニタリングを検討していきます。

お問い合わせ先

調査研究部 管理増殖グループ

  • 住所:〒097-0001 稚内市末広4丁目5番15号
  • 電話番号: 調査研究部(直通):0162-32-7166、7188
  • ファックス番号:0162-32-7171

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