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林産試だより2007年9月号 特集「木のグランドフェア」 第16回木のグランドフェア(オープニングフェスティバルの一日)

●特集『木のグランドフェア』

第16回木のグランドフェア(オープニングフェスティバルの一日)

企画指導部 普及課 中嶌 厚



 はじめに


 恒例となりました「木のグランドフェア」を,今年も林産試験場を会場に7月28日(土)から8月26日(日)まで開催しました。フェア初日のオープニングフェスティバルは,木工工作や木の科学体験を通じて木の良さ・ぬくもりを子供たちに感じとってもらったり,林産試験場のことを広く一般の方に知っていただくために,(社)北海道林産技術普及協会とともに毎年開催しているもので,今年で16回目を数えます。

 今回は雨が降ったりやんだりのあいにくの空模様でしたが,来場者数は1200人を超えました。フェスティバル当日のにぎわいを写真と拙文でお伝えしたいと思います。


 開会式


開会式の様子

写真1

 前日の天気予報では雨が大変心配されたために,催事場所を屋内に移す計画も立てられました。しかし,朝には夜通し降った雨もあがり,開会式では時折日が差すまでに回復して,胸をなでおろしました。

 開会式でのテープカットは,いち早く会場に駆けつけてくれた小学生3人と上川南部森づくりセンター所長,(社)北海道林産技術普及協会長,林産試験場長が行いました(写真1)。


 催事整理券の配布


催事整理券配布の様子

写真2

 今回は,催事数を増やしてより多くの子供たちに楽しんでもらえるようにしました。しかし,人気催事に来場者が集中したり体験時間が長くなったりすると,受け入れが限界を超えることも予想されましたので,用意した15の催事のうち10の催事についてはあらかじめ整理券を配布しました(写真2)。整理券は時間を区切り枚数限定で用意しましたが,催事数が多かったこともあり,混乱もなく順調にフェスティバルを進行することができました。


 性能部


○木のおもしろ実験
 ここでは,試験場の日頃の研究や木の性質を見て,さわって体験できる5つのコーナーを用意しました。木材の重さ(写真3),強度(写真4),腐朽(写真5),塗装(写真6),焼き印(写真7),すべて体験した参加者には木のダイヤブロックをプレゼントしました。北海道新聞社の取材も受けた人気催事で,インタビューされた小学生は,「最初は難しそうだなぁと思ったけど,やってみると意外に簡単だった」と笑顔で答えていました。

性能部の催事の様子

 また,多くの人が集まるこの機会をとらえた木製品に関するアンケート調査が行われ,研究員の研究に対する熱心さも垣間(かいま)見られました。


 利用部


鉛筆作り

写真8

○鉛筆を作ろう
 木炭の芯(しん)を木材に挟んで鉛筆を作りました(写真8)。子供達にとって木材の中心線を木炭の芯がちょうど収まるように彫刻刀で削っていくことは少し難しかったようで,子供の真剣な表情に対しお父さんのはらはら顔が印象的でした。昔のように鉛筆を削る作業は子供にとって新鮮な体験で,刃物の使い方を経験する良い機会になったのではと思います。


アルコールロケット

写真9

○アルコールロケットを飛ばそう
 今話題のバイオエタノールを燃料にしたミニロケットと発射装置を製作し,実際に打ち上げてもらいました。女の子の参加も多く,ロケットを模したフィルムケースが大きな発射音とともに飛び上がる場面では,おっかなびっくりの表情をしていましたが,すぐに笑顔になりました(写真9)。発射に失敗した子も,スタッフのアドバイスをしっかり聞いて再チャレンジしていました。



油吸着体験

写真10

○油吸着体験
 トドマツを原料にした油吸着剤を使った実験で,タンカー事故などで流出した油を回収する仕組みを体験してもらいました(写真10)。








木の香り当てクイズ

写真11

○木の香り当てクイズ
 木や花から取り出した精油の香りを嗅(か)ぎ,樹種を当ててもらうクイズです。ミニ森林浴が体感できたと思います(写真11)。







○ペレットストーブの展示・実演
 林産試験場と(株)サンポットで共同開発したペレットストーブの燃焼実演を木と暮らしの情報館で行いました。来場者からは,性能・発売時期・価格などについての質問があり,炎の暖かみに惹(ひ)かれるなどの感想が寄せられました。また,ペレットストーブの直火で作った焼き芋も振る舞われ,特に女性に好評でした。



 技術部


木の粉でデコレーション

写真12

○木の粉でデコレーション
 台紙や成形ボードにボンドを使って好きな絵を描いてもらい,様々な大きさの色のついた木片や木粉をはり付けて,カラフルなはり絵を作りました。林産試験場木育キャラクターのしんちゃんやひろみちゃんの絵が人気(写真12)で,生みの親のスタッフの顔もほころびます。




自由工作

写真13

○木工チャレンジ教室(接着してみよう!)
 合板の試験片をホットメルト接着剤でつなぎ合わせ,様々な形に仕上げます(写真13)。動物や乗り物,建物が思い思いに表現され,自由工作の醍醐味(だいごみ)がそこにはありました。






椅子の組み立て)

写真14

○木工チャレンジ教室(道具がうまく使えるかな)
 小学校高学年以上を対象に,製材の端材を利用した自由工作の体験を行いました。木材,のこぎり,釘,トンカチの組み合わせは最も林産試験場らしい催事かもしれません。参加者は椅子(いす)や棚など思い思いに製作していましたが,キットになっていない分,時間が不足ぎみのようでした。スタッフに手伝ってもらいながら取り組む様子は真剣そのものでした(写真14


やじろべえ作り

写真15

○木工チャレンジ教室(木ままなやじろべえ)
 林産試験場が開発したCNC木工旋盤で作った本体とおもりを使ったやじろべえづくりを行いました(写真15)。おもりでバランスをとるのが難しそうでしたが,完成した瞬間の子供たちの満足気な表情が印象的でした。







 きのこ部


きのこの収穫体験

写真16

○きのこの収穫体験
 菌床で栽培したきのこ(シイタケ・タモギタケ・ナメコ)の収穫体験を行いました(写真16)。研究員から栽培方法の説明もあり,普段,スーパーで買うきのこがどんなふうに育てられているのか少しでも理解してもらえたと思います。もちろん,収穫したきのこはお持ち帰りいただきました。



 企画指導部


りんさんし探検隊

写真17

○りんさんし探検隊
 林産試験場の全体概要の説明や木材のことを学んでもらったあとで場内の試験棟の見学をしてもらいました。スタッフの説明に質問したりメモを取る小学生もいて,試験場の説明にも自然と力が入ります(写真17)。






木球転がしゲーム

写真18

○木球コロコロ
 フェスティバル唯一のゲームコーナーでした。ボウリングのように木球を転がし,的に命中させるか,指定エリア内に入れれば,景品がプレゼントされます。雨が降ったりやんだりで,客足が心配でしたが300名ほどに楽しんでもらえました(写真18)。






 総務部・(社)林産技術普及協会


木っ端販売

写真19

○我楽多(がらくた)市と木っ端市
 製材・集成材の端材やチップなどの販売を行いました。掘り出し物も数多く用意され,例年,朝早くから多くの方にご利用いただいている人気コーナーです(写真19)。






 上川支庁,上川南部森づくりセンター


木のコースター作り

写真20

○木のコースターづくり
 お絵かきオリジナルウッドコースターづくりを,上川支庁・上川南部森づくりセンターのご協力をいただき行いました。一時,雨が激しく降り足元の芝生がぐちょぐちょの状態になりましたが,一日中,参加者が途切れることはありませんでした(写真20)。






 滝上木質バイオマス生産組合


木の枝の動物づくり

写真21

○ピッコロファーム「木の枝の動物づくり」
 大小の木の枝をうまく組み合わせて,シカやウマ,キリンなどの動物づくりに挑戦してもらいました。自然のままの木の枝を胴体や手足にみたてた素朴でかわいらしい動物づくりは,昨年に引き続き大変な人気のコーナーとなりました(写真21)。遠く札幌からこのために来られたご家族連れもおられたほどです。また,昼休みに大型の作品製作を行い,これらの動物作品は来場者に抽選でプレゼントされました。


 旭川絵本の会


絵本の読み聞かせ

写真22

○絵本の読み聞かせ 人形劇
 ログハウス「木路歩来(コロポックル)」を会場に,旭川絵本の会のご協力をいただき,絵本の読み聞かせや紙芝居,人形劇を行いました。今回で3回を数え,いつも多くの子供たちに見てもらっています(写真22)。子供たちは絵本や紙芝居の表現豊かに構成されたストーリーに引き込まれ,話者の問いかけに応じた言葉が自然な雰囲気で交わされていました。こうした温かでやさしい時間も,本フェスティバルの一コマとして大切にしたいと思います。


 おわりに


激しい雨

写真23

 今年のフェアは,途中激しい雨に見舞われました(写真23)が非常に多くの方々に来場していただきました。準備をしてきた林産試験場全職員の苦労が報われた思いです。

 また,当日来場された皆さんにアンケート調査のご協力をいただき,ちょうど100名の方から回答が得られました。自由記述の意見では多数の方から,「また来年も来ます」「楽しかったです」との言葉をいただき,この上ない励みとなりました。一方,整理券配布で参加人数が限られたことに対してのご意見や大型機械の実演見学などの要望も寄せられました。これらは参考にさせていただき,来年のより一層の充実を図っていきたいと思います。ご期待下さい。

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