水産研究本部

ワカサギ:しらうお・わかさぎひき網漁業

シラウオ

漁業の情報

漁業許可等の区分第二種共同漁業権漁業
主な操業地域シラウオ:石狩、後志、渡島、釧路、オホーツク、宗谷 振興局管内
ワカサギ:北海道各地の湖や川
取材地オホーツク総合振興局管内網走湖
漁場網走湖の水深5メートル~8メートル
漁具袋網の目合い2ミリメートル~4ミリメートル(もじ網)
ひき網の長さ約150メートル
網から船までのロープの長さ400メートル~450メートル
漁期9月中旬~11月下旬
漁船規模船内外機船1隻(2.3トン)、船外機船1隻(1トン、9.9馬力)の2隻で行う。
船外機の馬力は9.9馬力と決まっている。
出荷形態鮮魚
操業中に仲買の船が、各漁船を回って集荷する。

対象魚の情報

標準和名シラウオ
ワカサギ
英名シラウオ:Japanese icefish、shirauo icefish、glassfish、whitefish
ワカサギ:Japanese smelt
科目シラウオ:サケ目シラウオ科
ワカサギ:サケ目キュウリウオ科
学名シラウオ:Salangichthys microdon Bleeker
ワカサギ:Hypomesus nipponensis McAllister
俗名、地方名シラウオ:シラオ
ワカサギ:チカ
混獲魚ヌマガレイ、コイ
道内主産地シラウオ:網走湖、厚岸湖、石狩川河口周辺沿岸域
ワカサギ:網走湖、阿寒湖、道南大沼

漁業のすがた

網走湖のしらうお・わかさぎひき網漁は、9月中旬から11月下旬までの秋に行われています。
操業は二人一組で2隻の船を使います。1隻を岸辺にアンカーで固定し、もう1隻で手網を付けた袋状の網を沖合に向け半円形状に400メートル~450メートル張り出し、これを油圧式の自動巻揚機で船に引き寄せ、網を引き揚げます。
漁獲されたワカサギは、佃煮やイカダ焼きに加工され網走の特産品になっています。
 

増殖と管理

シラウオやワカサギの資源を守るために、操業期間、操業時間、1日当りの漁獲量が決められ、禁漁区の設定や産卵期、幼魚期の禁漁などが行われています。
また、漁業者自ら積極的にワカサギ資源を増やすために、毎年春に6億粒~10億粒の人工孵化放流事業を行っています。
その他にも道内外に約40億粒の受精卵を移殖し、新しい漁業資源となっています。

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漁具

手網の部分:浮子が付いており、網地の目合いは大きい。

袋網1:網地の目合いは細かい。

袋網2:もじ網となっており、魚が収容される部分。

巻取り機(ラインホーラー):手網についたロープを巻きあげる機械です。

巻揚機(ネットホーラー):手網、袋網を巻き揚げる機械です。

漁業・漁獲の流れ

投網1:1隻を固定し、もう1隻で網を投網します。

投網2:沖合に向け半円形状に投網して行きます。

巻き揚げ1:ロープの巻き揚げ開始です。

巻き揚げ2:網が船に引き寄せられていきます。

揚網1:手網が巻取られていきます。

揚網2:手網を巻き取ると続いて袋網が巻き揚げられます。

揚網3:魚が入っている袋網を巻取ります。

揚網4:袋網を開けて中の漁獲物を籠に収容します。

選別・洗浄

漁獲物:籠に収容された漁獲物。ワカサギとシラウオが混じってます。

選別1:ワカサギとシラウオを枠網の中で選別します。

選別2:選別されたワカサギです。

洗浄:ワカサギは洗浄され、魚箱に収容されます。

冷却1:鮮度保持のため漁獲物に冷媒を入れる冷媒は、ペットボトルに水を入れて凍結させて使用しています。

冷却2:凍結したペットボトルを乗せ冷やします。

洗浄3:シラウオを洗浄します。

洗浄4:洗浄され、箱に収容されたシラウオです。

出荷状況

仲買が船外機船で、各漁業者を回り漁獲物の受け取りをします。

船上での出荷作業。

出荷されたワカサギ、シラウオです。

協力:オホーツク総合振興局管内/西網走漁業協同組合
取材:網走地区水産技術普及指導所 東部支所(現 網走東部地区水産技術普及指導所)

最終更新日:2013年03月01日