水産研究本部

ミズダコ:たこ漁業(樽流し)

ミズダコ

漁業の情報

漁業許可等の区分第一種共同漁業権漁業、知事許可漁業
主な操業地域宗谷、留萌、石狩、後志、檜山、渡島 振興局
取材地宗谷総合振興局管内稚内市宗谷岬
漁場水深20~50メートル 岩礁、岩盤地帯
漁具樽、いさり
漁期4月~12月
漁船規模5トン未満が主体
出荷形態生鮮

対象魚の情報

標準和名ミズダコ
英名North Pacific giant octopus
科目八腕形目マダコ科
学名octopus (Enter-octopus) dofleini (Wulker)
俗名、地方名オオダコ、シオダコ(雄)、マダコ(雌)
混獲魚なし
道内主産地北海道一円

漁業のすがた

宗谷漁協のミズダコの漁獲量は全道一であり、その多くは樽流し漁業によるものです。
たこ樽流し漁業は、1樽にいさりと呼ばれる仕掛け1つを付け投入し、潮の流れを利用して行う漁法です。 潮の流れや水深により、道糸の長さを調節していさりが海底を引きずられるようにします。ミズダコは、自分の縄張りに侵入したいさりに飛びつく性質を利用します。流している樽の動き(止まったり、沈んだり)でいさりにタコが掛かっていることが分かります。
宗谷漁協ではいさりの餌にサンマが多く使われていますが、個人により餌や仕様などは若干異なります。
 

増殖と管理

宗谷漁協では、2.5キログラム未満のミズダコが掛かった場合には、速やかに海中へ再放流しています。
また、漁業者1人が使用する樽数(漁具一式)は20樽以内に制限しています。

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漁具

いさり1:いさりと呼ばれる仕掛け1つに1樽を付けます。

いさり2:個人により餌や仕様などは若干異なります。

漁業・漁獲の流れ

投入1:漁場に到着後、いさり、樽を投入します。

投入2:投入ポイントを少しずつ変え次々に投入します。

投入3:船から見張りが利く範囲に投入していきます。

見張り:樽の動きでタコが掛かっているか分かります。

水揚げ1:動きが止まった樽に素早く近づき回収します。

水揚げ2:道糸を引いた感覚で掛かったのがタコかどうかが分かります。

水揚げ3:いさりに掛かって揚がってきたミズダコ。

水揚げ4:鉤(かぎ)でミズダコを船上に引き揚げます。

出荷状況

陸揚げ:船倉に収容していたミズダコを陸揚げします。

計量・出荷:計量後、漁獲物は専用のタンクに収集し出荷します。

協力:宗谷総合振興局管内/宗谷漁業協同組合
取材:稚内地区水産技術普及指導所

最終更新日:2013年03月01日