シラウオ:しらうお小型定置・張待網漁業

シラウオ

漁業の情報

漁業許可等の区分 第二種共同漁業権漁業
主な操業地域 石狩・後志・釧路・オホーツク・宗谷・留萌 振興局管内
取材地 釧路総合振興局管内厚岸町
漁場 しらうお小型定置網漁業は厚岸湾内及び厚岸湖内で行われ、主漁場は厚岸湾内の距岸100~150メートル地点(水深2メートル前後)の底質が砂から泥の場所です。
一方、しらうお張待網漁業は厚岸湖内の湖口及び潮切り付近の水深2~4メートルで行われ、底質は砂地にカキ殻が混じっている場所です。
漁具 しらうお小型定置網漁業は陸から沖方向に設置する手網約120メートル、手網先端部分の片側(沖に向かって右側、現地では上側と呼ぶ方向)には長さ12メートルの身網が開口部側6メートル、奥の魚捕部側4.5メートルと先細りの形で設置してあります。手網には20節のナイロン製網(目合約8ミリメートル)を、身網にはもじ網(無結節の網、目合2~4ミリメートル)を使用しています。
しらうお張待網漁業は上から見てハの字型に櫓(やぐら)を立て、その櫓を骨組みに手網を固定します。櫓が狭い奥の部分には胴網が付けてあり、その先端が袋状の魚捕部となっています。胴網は最奥部の杭で固定してあり、潮で流されるのを防いでいます。櫓は一つが75メートル程の長さでハの字型の広い開口部側は約50メートル、狭い奥の部分は2~3メートル程です。その先の胴網は長さが約10メートルで入口付近の円周が約5~6メートル、奥では約3~4メートルのすぼまった筒型となっています。この漁業は潮の流れとともに移動するシラウオを集めて漁獲するもので厚岸では櫓の開口部を湖口に向けて厚岸湖内に設置しています。櫓のクイは1メートルに3本位の間隔で設置しますが、用いる杭は木製と鉄管の2種類が有ります。木製(ヤチダモの木)の場合は杭同士を縄で縛り、鉄筋の場合は金属製の金具で繋ぎ合わせて櫓を構成します。
漁期 3月末~5月末
漁船規模 しらうお小型定置網漁業:船外機船(1トン)
しらうお張待網漁業:操業時に1.5トンの船外機船、櫓設置時に3.5トンの船外機船
出荷形態 市場に鮮魚出荷

対象魚の情報

ケガニ
標準和名 シラウオ
英名 Japanese icefish、shirauo icefish、glassfish、whitefish
科目 サケ目シラウオ科
学名 Salangichthys microdon Bleeker
俗名、地方名 シラオ
混獲魚 チカ、キュウリウオ、ミゾエビジャコ
道内主産地 網走湖、厚岸湖・厚岸湾、石狩川河口周辺沿岸域

漁業のすがた

【しらうお小型定置網漁業】
 3月下旬から5月下旬にかけて厚岸湾・厚岸湖で行われ、操業は通常毎日、朝(4時頃)と夕方(17時頃)の2回実施しますが、漁模様が良好な時はさらに昼や朝・夕に複数回実施する場合もあります。漁獲の際は小型定置網の間口に船を横付けし、魚捕部まで網をまくりあげタモで魚を取り揚げます。
 漁獲された魚はピンセットを使用して選別(シラウオ・チカ)します。漁は潮に左右されることは殆どなく、毎日、シラウオが漁獲されます。また、網の中でシラウオが死ぬことも殆どないため漁獲されるシラウオの大半が透明で質の高いもの(規格で1番と呼ばれる)となっています。
 なお、漁獲したシラウオは家に持ち帰り冷蔵庫に保管(1℃位)し、当日または翌日に専用のプラスチックザルに入れ市場に出荷します。
【しらうお張待網漁業】
 3月下旬から5月下旬にかけて厚岸湖で行われ、操業は毎日上潮時に実施し、通常1日2回行います。1回の操業時間は1~2時間程度で、その間胴網に船を横付けし、魚の入りを確認しながら、約10分間隔で魚を漁獲します。船上に揚げた漁獲物は手で一匹一匹選別し、しらうお小型定置網で漁獲したものと同様に保管・出荷します。
 潮汐(上潮)によって厚岸湾から厚岸湖へ移動するシラウオを漁獲する漁法のため、漁獲量は潮の状況に大きく左右され、例年大漁が期待できるのは3月から4月の大潮とその直後の上潮時で、5月の連休を明けると漁獲量は少なくなります。

増殖と管理

 しらうお小型定置網漁業では資源管理の一貫として網数の制限や網の大きさなどを自主的に制限しています。
 また、しらうお張待網漁業でも網数の制限、厚岸湖に注ぐ川への網の設置禁止や櫓(手網)の長さ・湖口側の間口の長さ等を自主規制しています。

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漁具
  • 小型定置網の全景:手網は沖陸方向に約120メートルあります。

  • 張待網の全景:櫓(やぐら)は一つが75メートル程の長さでハの字型の開口部側は約50メートルで狭い奥の部分は2~3メートル程となっています。

操業【小型定置網】
  • 網起こし1:網をたぐり寄せていきます。

  • 網起こし2:網の中の魚です。

  • タモ入れ:タモを使い魚を回収します。

  • 選別1:船上でシラウオの選別を行います。

  • 選別2:シラウオは小さく傷つきやすいので選別にはピンセットを使います。

操業【張待網】
  • 入網確認:入網状況を確認します。

  • 揚網:胴網を絞っていきます。

  • 取り込み:胴網を開けて漁獲物を出します。

  • 漁獲物:今日の水揚げは約1キログラム強ありました。

出荷
  • 出荷:シラウオはザルに入れて出荷します。

  • 規格(1):透明なシラウオは規格で「一番」と呼ばれます。

  • 一番:拡大した透明なシラウオです。

  • 規格(2):白濁したシラウオは規格では二番と呼ばれます。

  • 規格(3):規格一番(上)と二番(下)です。

協力:釧路総合振興局管内/厚岸漁業協同組合 しらうお小型定置網漁業班・しらうお張待網漁業班
取材:釧路地区水産技術普及指導所

最終更新日:2013年03月01日

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