農業研究本部

チモシー新品種「なつぴりか」の育成

足利和紀,藤井弘毅,田中常喜,吉澤晃,佐藤公一,玉置宏之

道総研農試集報.100,1-14 (2016)

チモシー「なつぴりか」は,2004年から2014年にかけて北海道立総合研究機構北見農業試験場(以下北見農業試験場,旧:北海道立北見農業試験場)において育成された。2011年から2013年にかけて「北見30号」の系統名で各種の検定試験に供試し, 2014年に北海道優良品種に認定された。現在,「なつぴりか」の品種名で種苗法に基づく品種登録を申請中である。本品種は,5母系16栄養系を構成栄養系とする母系選抜法により育成された。本品種の最も重要な特性は,早晩性が中生の早で,従来の中生の早の品種「アッケシ」と比べ,多収で耐倒伏性と混播適性に優れることである。適応地域は北海道全域である。従来の品種より栽培管理がしやすいことから,良質粗飼料の生産性向上に大きく貢献できる。


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