農業研究本部

穂いもち圃場抵抗性“やや強”水稲品種のいもち病防除

藤根 統,東岱 孝司,小倉 玲奈,長濱 恵

道総研農試集報.102,76-78 (2018)

イネいもち病(穂いもち)の圃場抵抗性“やや強”ランクの品種について,薬剤防除の散布回数を検討した。「吟風」および「彗星」では,1回散布と2回散布で発病穂率はほぼ同等で,いずれも北海道における穂いもちの被害許容水準である5%を下回った。一方,「はくちょうもち」では,1回散布の発病穂率が5%を上回る事例があり,2回散布では5%未満となった。以上のことから,「吟風」および「彗星」と同程度の抵抗性を有する品種は,北海道における基幹防除時期である出穂期の薬剤散布でいもち病の被害を抑制できる。一方,「はくちょうもち」並みの抵抗性の品種は,穂いもち圃場抵抗性“中”品種と同様に,いもち病の発生状況に応じて,基幹防除に加え穂揃期まで薬剤散布の追加が必要である。


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