農業研究本部

木場稔信他:草地更新時における堆肥の肥効と施用限界量

火山灰土壌に立地する草地における更新時の堆肥の肥効と施用限界量

木場稔信 松本武彦 三枝俊哉

道総研農試集報.97,45-51 (2013)

 火山灰土壌に立地するチモシー草地における更新時の堆肥1t当たり減肥可能量は,更新2年目,3年目の順に,窒素1.0,0.5kg,リン酸0.4,0.3kg,カリウム1.5,1.0kgと評価された。これにより,窒素と更新2年目のカリウムでは,本試験開始時にすでに設定されていた従来の評価が追認され,リン酸と更新3年目のカリウムについては新たな評価値を設定することができた2)。牧草生産性から見た堆肥の施用限界量は4~6t/10aと見積もられ,チモシー・シロクローバ混播草地では,10t/10a以上の堆肥施用によって,シロクローバ混生割合の低下が確認されることから,更新時における堆肥の施用限界量についても,従来の目安と同量の5t/10aが適当と考えられた。


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