農業研究本部

関口 建二 :でん粉製造排液の嫌気発酵利用

[短報]バイオガスプラントを使ったでん粉製造排液の嫌気発酵処理

関口 建二

道総研農試集報.97,63-68 (2013)

 馬鈴しょでん粉の分離精製工程で生じる排液を乳牛ふん尿スラリーと混合し嫌気発酵させることによるそうか病菌の動態と臭気の低減効果を検討した。でん粉製造排液を嫌気発酵原料として使用する場合,発酵過程で生成するアンモニア態窒素濃度3,000 mg/L以上で発酵阻害を引き起こした。このため,でん粉製造排液の全窒素濃度割合(0.27~0.49%)から試算した乳牛ふん尿スラリーへの混合は34~88%が妥当であった。この混合割合は実規模プラントで適正であることが確認された。でん粉製造廃液と乳牛ふん尿スラリーの混合による嫌気発酵処理はそうか病菌数および臭気強度を低減させた。


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