農業研究本部

湊 啓子他:サイレージ中ジャガイモそうか病菌の生残性

[短報]サイレージ発酵がばれいしょでんぷん粕中ジャガイモそうか病菌の生残に及ぼす影響

湊 啓子 清水基滋

道総研農試集報.98,90-94 (2014)

 ジャガイモそうか病菌を含むばれいしょでんぷん粕は、4℃・29日間、15℃・22日間および25℃・7日間サイレージ化することにより、そうか病菌は検出されなくなり、貯蔵サイレージを土壌に混和してばれいしょを植え付けてもそうか病の発病は認められなかった。そうか病菌の生残にサイレージ化が及ぼす影響を解析したところ、でんぷん粕の貯蔵温度が高いほど、そうか病菌密度は速やかに減少し、有機酸の生成とpHの低下速度が早かった。さらに、液体培地中ではpH4.0を下回るほどそうか病菌(Streptomysces turgidiscabies,S.scabies)は短期間で不検出となり、pH4.0の液体培地中では乳酸と酢酸の濃度が0.03%以上でそうか病菌数の減少が認められた。


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