農業研究本部

[短報]ジャガイモ疫病による塊茎腐敗抵抗性検定法の改良

白井 佳代,美濃 健一

道総研農試集報.99,115-120 (2015)

 ジャガイモ疫病による塊茎腐敗抵抗性検定において,圃場検定手法の改良を行った。年次により抵抗性の評価が逆転しにくい基準品種として,「エニワ」,「オホーツクチップ」,「農林一号」,「トヨシロ」,「ひかる」を新たに選定した。検定圃場における塊茎腐敗の感染源となる茎葉での発病のコントロール方法として,検定品種の両隣の畦に「さやか」を感染源として配置すること,茎葉での初発前から7月末あるいは8月初旬までのマンゼブ水和剤の散布により,塊茎腐敗の感染が起こりやすい生育後半まで茎葉を維持することが,塊茎での発病促進および抵抗性評価の安定に有効であった。また,これら茎葉での発病をコントロールすることで,熟期の異なる品種も,適期に一斉に植え付け,同じ基準品種と比較することにより,塊茎腐敗抵抗性の評価ができると考えられた。


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