農業研究本部

タマネギ細胞質雄性不稔系統「S7946A」及びその維持系統「S7946B」

田中 静幸、宮浦 邦晃、品田 裕二、中野 雅章

北海道立農試集報.79,85-88 (2000)

 タマネギ「S7946A」及び「S7946B」は、北見農業試験場が、「北見黄」からの自殖系統をもとに育成した細胞質雄性不稔系統とその維持系統である。1979年に育成を開始し、1985年に完了した。「北もみじ」に比較して、両系統とも草姿はやや直立し、倒伏期は4~5日遅い。規格内率は同等であるが、一球重は小さい。両系統とも高貯蔵性である。「S7946A」は、オランダの育成系統など遠縁の花粉親との組合せにより、収量性が高く、球品質(球のしまり、皮張り)に優れ、高緯度地域に適するF1品種の種子親として利用できる。両系統は親系統として優良と認められたことから、北海道農業試験会議で研究参考事項(2000年)として認定され、品種登録申請中である。


全文(PDF)