農業研究本部

秋まき小麦新品種「タイセツコムギ」の育成について

天野 洋一、佐々木 宏、前野 眞司、田引 正、荒木 和哉、尾関 幸男、牧田 道夫、土屋 俊雄

北海道立農試集報.79,25-36 (2000)

 秋まき小麦「タイセツコムギ」は、1978年度に北海道立北見農業試験場小麦育種指定試験地で交配 した「北系920」×「北見42号(後の「チホクコムギ」)」の雑種後代から育成された。1990年1月の 北海道農業試験会議および2月の種苗審議会において、奨励品種として採用され、農林水産省の新品 種審査委員会、命名登録審査委員会を経て、1990年11月15日付けで「小麦農林136号」として新品種 に登録され,「タイセツコムギ」と命名された。 本品種は「チホクコムギ」に比べて、耐雪性が優れ製粉適性およびゆでめんの色調が良い長所を有 する。しかしながら耐倒伏性が劣ることから、適応地域が倒伏の発生が少ない上川地域に限られる。


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