農業研究本部

品質からみた春まき小麦の収穫上限水分と適正乾燥温度

原 圭祐、庵 英俊、原 令幸、竹中 秀行、関口 建二

北海道立農試集報.82,75-82 (2002)

 収穫期の降雨による穂発芽や低アミロ小麦発生の軽減を目的とし,コンバインで高水分収穫した春まき小麦の乾燥温度および品質の検討を行った。収穫時水分が高い程,乾燥後の原粒は赤みが弱く,明度が高まるなど粒色は劣る傾向にあるが,子実水分35%程度までの高水分収穫であれば製粉性,生地の物性などの内部品質は,慣行の30%以下で収穫した小麦とほぼ同等であった。ただし,35%程度の高水分小麦は,蛋白質の熱変性による内部品質の低下を避けるため,熱風温度45℃以下で乾燥する必要がある。


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