農業研究本部

アグロバクテリウム法によりニワトリ由来リゾチーム遺伝子とアカザ由来キチナーゼ遺伝子を導入したバレイショの病害抵抗性の評価(英文)

平井 泰、鈴木 孝子、柳田 大介、佐々木 純、楠目 俊三、木口 忠彦、竹内 徹、玉掛 秀人

北海道立農試集報.86,19-26 (2004)

 ニワトリ由来リゾチーム遺伝子とアカザ由来キチナーゼ遺伝子をアグロバクテリウム法を用いてバレイショに導入した。アグロバクテリウムを接種した塊茎ディスクを0.1 mg/lのIAA、GA3 及び0.5 mg/lのzeatinを含む改変ホワイト培地で2日間共存培養後、200 mg/l カーベニシリンと100 mg/lカナマイシンを含む同培地に移植した。得られた個体の頂芽節を100 mg/lカナマイシンを含む1/2MS培地に移植し、発根した個体のマイクロチューバーを養成すると同時に、導入した遺伝子の存在と発現を確認した。遺伝子導入を確認できた個体から隔離温室内で塊茎を養成し病害抵抗性試験に供試した。ニワトリ由来リゾチームを導入した系統からは乾腐病 (Fusarium avenaceum) に抵抗性の「EC100」を、アカザ由来キチナーゼ遺伝子を導入した系統からは黒あし病(Erwinia chrysanthemi)抵抗性の「R93」を選抜した。これらの系統は原品種と同様の生育を示した。


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