農業研究本部

リンドウの育苗法と施肥法の改善,および半促成作型の導入効果

高濱雅幹、藤倉潤治、藤田寿雄、高宮泰宏、堀田治邦、加藤俊介、桃野寛、兼平修、田丸誠

北海道立農試集報.90,71-75 (2006)

 リンドウ産地の生産安定化を目指して,栽培方法の改善等を検討した。その結果,育苗について,播種前に0℃で10日以上吸水処理したのち覆土せずに播種すると発芽率が向上した。育苗培土はpH5.0~5.4で固相率10%,有効水分保持量30ml/100ml前後の特性のものが適当であった。播種直後は底面給水を実施し,発芽後20日前後を目安に頭上灌水に切り替える。緩効性窒素入り肥料を用いた定植2年目以降の施肥法について,4月および6月にそれぞれ窒素10kg/10a,5kg/10a施肥する。採花後の追肥は不要である。また採花期が遅い品種では6月に追肥量を増やすと切り花品質が向上する。半促成作型により採花が約1ヶ月前進し,収量性や経済性から露地作型より有利である。


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