農業研究本部

アスパラガス露地普通栽培における多収品種「ガインリム」の窒素施肥量

目黒孝司

北海道立農試集報.93,52-56 (2009)

 アスパラガスの品種が変わる中で,従来の主流品種「メリーワシントン500W」に比べ明らかに多収性を示す品種が出現し,このことから窒素の増肥の必要性について問われている。本試験では,「メリーワシントン500W」および「ウェルカム」,「ガインリム」の3品種を供試し,露地普通栽培における収量性と窒素施肥量を検討した。その結果,収穫3~5年目(定植5~7年目)の10a当たり規格内収量の平均値は,「メリーワシントン500W」で200kgであったが,「ウェルカム」および「ガインリム」は,それぞれ390kgおよび634kgと多収であった。しかし,最も多収を示した「ガインリム」においても,20kgN(10a当たり)施肥の標準区に対し,増肥区での明瞭な収量増加は認められず,窒素の増肥は必要ないと判断された。


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