農業研究本部

北海道蛇紋岩質土壌の化学的特性に関する研究
第1報 土壌と植物中のニッケルとモリブデン含有量の差異

水野 直治

北海道立農試集報.15,48-55 (1967)

 土壌の置換性Niは土壌の上昇pHにより反比例的に減少する。また植物体内の Ni濃度もそれに伴って減少し、生育障害も消失してくる。  植物体のNi濃度は土壌の置換性Niが同一であっても植物の種類によって大差が あり、生育障害は植物別Ni吸収濃度に関係なく、植物体のNi濃度が置換性Niに 対し正比例的に増減する植物で障害が大きい。  蛇紋岩土壌中の全Mo含有量は沖積土と大差ないが、可給態Moは少なく、植物体 Mo濃度も少ない。特に生育障害の大きかったアルファルファのMo濃度は著しく少ない。


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