農業研究本部

菜豆育種法に関する研究
1.雑種集団選抜法に関する一考察

後木 利三

北海道立農試集報.16,121-126 (1967)

 菜豆の品種改良においては、その種類あるいは用途によって、大粒種の育成が要求 され、大粒種の育成にあたって初期世代を集団で取扱う場合の選抜法について検討し た。  その結果生育が環境の影響をうけることの比較的少ない矮性種では、F4種子で大粒個体を選抜することによって収量にほとんど関係なく、大粒種の選抜が効果的であ ることを認めた。また生育が比較的環境の影響をうけやすい半蔓性種における大粒種の選抜にあたっては、遺伝的な特性が十分発揮できる環境のもとで大粒個体の選抜を 行なうか、粒大についての表現型分散の中に占める環境分散の程度を推定して選抜の 強さをきめる必要があることを認めた。


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