農業研究本部

牧草サイレージを主体とした乳牛の飼養法確立に関する試験
5 サイレージ多給時における補助濃厚飼料の給与基準

坪松 戒三、藤田 保、坂東 健

北海道立農試集報.16,80-95 (1967)

 サイレージ主体給与時における濃厚飼料給与量の基準をうるため2か年にわたり延 24頭の乳牛を供試し、乾草1.5~2kg、サイレージ45~55kg給与して飽食させ、 濃厚飼料をFCM乳量に対し、第1試験1/6、1/5、1/4、1/3量、第2試験 0.1/15、1/8、1/5量を給与して養分摂取量、産乳量、生体重変化、乳質、健康度、経済性などの総合判定による2回の試験を実施した。  その結果産乳量は濃厚飼料の増加によって増量するが、濃厚飼料多給群(1/3)は飼 料利用効率、経済性に劣り少給群(0~1/15)は飼料利用効率、養分摂取量、生体重変化、産乳量などが劣るので経済的観点から中能力以上の乳牛で高乳量、高乳価、劣質粗飼料の場合は1/4~1/5量、低能力牛で低乳量、低乳価、良質粗飼料の場合は 1/6~1/8量の給与が適当であると認めた。


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