農業研究本部

北海道における玉ねぎの施肥技術改善に関する研究
第1報 養分吸収の特性と施肥法

南 松雄、古山 芳広

北海道立農試集報.17,73-86 (1968)

 北海道における春播き玉ねぎの無機養分吸収の特性、施肥法ならぴに玉ねぎ栽培土壌の特性について調査した結果、3要素のうち燐酸の肥効が最も高く、ついで窒素であり、加里の肥効はきわめて低い。燐酸は初期生育の促進と鱗茎の肥大化に重要な働 きを持つとともに、3要素のうちで葉部から鱗茎部への移行時期が最も早く、かつ移 行量も多い。  一般に玉ねぎ栽培土壌の特徴としては、膨軟で、通気性、透水性などの物理性が良 好であると同時に、置換性塩基含量および有効態燐酸含量(Truog P2O5として40mg以 上)が多く、土壌肥沃度がきわめて高い点があげられる。


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