農業研究本部

北海道におけるタネバエ Hylemya platura (MEIGEN)の有機塩素剤に対する抵抗性検定

手塚 浩、佐藤 謙

北海道立農試集報.18,122-133 (1968)

 北海道におけるタネバエのヘプタクロールおよびアルドリンに対する防除効果の低減が1962年以来各地で出現した。これらの分布と感受性を検定するため、道内数箇所から幼虫を採取して、幼虫に対する土壌処理法および浸漬処理法ならびに成虫に対する局所施用法で検定した。その結果、定性的には幼虫処理法はいずれもほ場試験結果とよく一致し、定量的には成虫に対するLD50値をもって比較すると、最低薬量に対し7.6倍から487倍を示し、明らかに道東北部以外の地帯に棲息するタネバエはアルドリンおよびヘプタクロールに対して抵抗性個体群であることが認められた。


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