農業研究本部

畑土壌肥沃度の診断に関する研究
第2報 畑土壌の有効態燐酸水準と作物の収量について

南 松雄、沢口正利

北海道立農試集報.19,87-98 (1969)

 土壌中の有効態燐酸の水準が高いものほど土壌燐酸の肥沃度は高いが、その水準と作物収量との関係について検討した結果、土壌の種類に関係なく、むしろ作物の種類によって土壌燐酸の限界濃度は異なる。すなわち、非火山性土壌および火山性土壌ともに、えん麦ではTRUOG-P2O5の水準が10mg/100cc付近に、馬鈴薯では15mg/100cc付近にその限界濃度(作物収量に対するCritical level)があるものと思われる。  また、室内実験の結果、施用燐酸に対するTRUOG-P2O5としての溶出度は、非火山性土壌では40~50%、火山性土壌では20~30%前後である。


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