農業研究本部

上川管内の地帯区分に関する一考察
水稲の品種収量からみた場合

柴田 和博

北海道立農試集報.7,1-8 (1961)

1.1958年及びl959年の2カ年の水稲原種決定現地試験の結果から、9場所4品種を 用いて反復力(γ2)を算出し、上川管内の地帯区分を試みた。
2.その結果最も中心に近いとみられたのは美瑛町であり、逆に最も中心から離れて いるとみられたのは鷹栖村であった。γ2の値が0.70以上の2場所は密接な関連 を持つと考えて全体を区分すると、美瑛町、上川支場及び名寄市が中心群を構成 し、これとかなり密接した地区として士別市と東川町とがあった。更に、これら のうちの1~2場所とのみ密接な関連を持つ風連町、中富良野町及び東旭川町が 各独立した地区をなし、鷹栖のみはほかのすべての地区から孤立した地区となっ た。
3.地帯区分の信頼性、その背景となる要因、推定方法及びその他関連ある2~3の 事項についても若干の考察を行なった。


全文(PDF)