農業研究本部

窒素過剰

多量要素の過剰症状

症状の特徴

1)カルシウム欠乏と類似した症状、すなわち新芽の展開前からの奇形・葉身先端部の枯れ「チップバーン」と葉身が上向きにカップ状になる症状を示す(写真27、28)。

2)花房は伸長不良で壊死するものが多い。

3)「カレイニャ」では中〜新葉に葉身のクロロシスを生じる(写真29)。

4)カルシウム欠乏、カリウム過剰の症状と類似している。カルシウム欠乏は新葉の淡色化・葉脈間クロロシスが出現するのに対し、窒素過剰ではこれらの症状が見られない。窒素過剰とカリウム過剰は症状が非常に類似しているため、肉眼観察のみによる診断は難しい。したがって、葉身の化学分析を行うことが望ましい。

写真27 新葉の先端部の葉先枯れが進行し、株全体に葉身の上向きカップ状症状が見られる。
(11週目 +N9週目 エッチエス-138)

写真28 新葉は展開前から奇形となる。
(11週目 +N9週目 エッチエス-138)
写真29 「カレイニャ」では葉先枯れ症状などは少ない。
中〜新葉の葉脈間にクロロシスを生じる。
(12週目 +N7週目 カレイニャ)

窒素過剰の症状

次へ