場長室より(風景とひとこと)
道総研上川農業試験場のサイトにお越しいただき、誠にありがとうございます。
このページ「場長室」では、上川農業試験場の近況や作業風景、催しもののお知らせ、お知らせすることがないときは場長のたわいないひとりごとを記載いたします。お目汚しの写真とつたない文章ではありますが、もしお時間が許しましたら、ときどきこのページにもお付き合いいただけますと幸いです。
2025.11.20 伝わるもの
先日、人間ドックに行ってきました。「要精密検査」の項目はありませんでしたが、たくさんの「要観察」をいただきました。
言葉って不思議ですね。
「糖尿病の可能性があります。1年後に再検査」という文言が、とても深く突き刺さりました。
コンビニでアイスを眺めているとき、ふと頭に「可能性があります」の文字列がよぎり、購入を取りやめました。外食の際、デザートの追加注文を控えました。コーヒーショップのチェーン店ではクリームの乗ったケーキではなく小さな焼き菓子にとどめました。
「可能性があります」と言う言葉は、これまでいろいろな場所で見てきたはずですが、今回ほど影響を感じたことはありまん。

響いたフレーズがあれば、まったく印象に残らず通り過ぎる言葉もたくさんあります。伝えたいことのうち、3割が伝われば上出来なのだと言う話をきいたことがあります。誰が言った言葉かは忘れました。もしかしたら理事長でしたでしょうか、そうでしたらごめんなさい。
元上川農試場長の相馬暁さんが生前、農試の職員だけを集めて講演を行ったことがありました。
私も聞き手のひとりとしてその場におりました。しかし、具体的な言葉を覚えていません。いまになって少し悔しい気持ちを覚えています。ですが、相馬さんが抗がん剤の点滴を打ちながら思いを込めて語る姿、その時の情景はしっかり記憶に残っています。そのとき語りかけた先のひとりであることは、これからもずっと忘れないでいたいと思います。
どんな言葉が、語る姿が、いつ、だれに、どう伝わるかはわからないものですね。しかし、誠実な思いで真摯に発した言葉や姿は、誰かが受け止めていると思います。私自身、そういった言葉や姿を、受け止められる者でありたいと考えています。

連日の食味試験を喜んで受け止めています。一方で、お弁当の量をしっかり調整しています。次回の健康診断でのリベンジを心に秘めています。

過去記事はこちら | 上川農試ホームに戻る
