ニシン産卵藻場の発見
ニシンは春告魚と言われる通り、春先に沿岸に来遊し、産卵することが知られています。かつて百万トン近くの漁獲があった本道では、近年はごくわずかの漁獲に留まっています。
1996年以来、北海道庁は日本海ニシンの資源増大事業に取り組んできましたが、水産試験場では種苗放流から資源管理までの資源増大のための技術とともに、産卵藻場造成技術の開発試験を実施してきました。
産卵藻場造成技術開発試験では、産卵場における海藻群落の構造解明のための潜水調査や航空写真の解析、産卵時期のニシン卵の探索などを実施してきました。こうした現地調査の中で、1998年、1999年と2年連続で厚田、留萌および小平においてニシンの産卵床を発見することができました。発見した産卵床はスガモや、フシスジモク、スギモクなどホンダワラ類に多く付着していました。特に、本年(1999年)は半世紀振りに留萌沿岸において、群来(ニシンの産卵により海面が白濁する現象)があり、ニシンの産卵生態について、謎の解明が進みつつあります。
1996年以来、北海道庁は日本海ニシンの資源増大事業に取り組んできましたが、水産試験場では種苗放流から資源管理までの資源増大のための技術とともに、産卵藻場造成技術の開発試験を実施してきました。
産卵藻場造成技術開発試験では、産卵場における海藻群落の構造解明のための潜水調査や航空写真の解析、産卵時期のニシン卵の探索などを実施してきました。こうした現地調査の中で、1998年、1999年と2年連続で厚田、留萌および小平においてニシンの産卵床を発見することができました。発見した産卵床はスガモや、フシスジモク、スギモクなどホンダワラ類に多く付着していました。特に、本年(1999年)は半世紀振りに留萌沿岸において、群来(ニシンの産卵により海面が白濁する現象)があり、ニシンの産卵生態について、謎の解明が進みつつあります。
調査地区名 | 調査年月日 | 距岸距離 (メートル) |
水深 (メートル) |
付着海藻 | 範囲 (メートル) |
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厚田村嶺泊 | 1998年04月09日 | 40〜140 | 0.5〜2.0 | スガモ | 150×100 |
厚田村嶺泊1 厚田村嶺泊2 厚田村嶺泊3 |
1999年03月05日 1999年04月09日 1999年04月27日 |
40〜140 40〜140 |
0.5〜2.0 0.5〜2.0 |
スガモ、ウガノモク、フシスジモク スガモ、ウガノモク、フシスジモク ウガノモク、フシスジモク |
100×100 50×50? ? |
厚田村古潭1 厚田村古潭2 |
1999年04月09日 1999年04月09日 |
10〜100 10〜100 |
0.7 0.7 |
スガモ、フシスジモク スガモ |
50×100? 20×100? |
厚田村望来1 厚田村望来2 |
1999年04月16日 1999年04月16日 |
0.7 0.7 |
スガモ スガモ |
? ? |
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図1 スガモ葉上へのニシン卵の付着状況
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図2 厚田村嶺泊の平磯上におけるニシン産卵場調査風景
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お問い合わせ先
資源増殖部 資源増殖グループ
- 住所:〒046-8555 北海道余市郡余市町浜中町238番地
- 電話番号: 0135-23-8701
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