■支援の背景
　生食用ニンニクを出荷する際、薄くてもろい鬼皮（外皮）を数枚だけ残して除去・清掃する作業は人手による労働集約型で行われており、作業者の確保や出荷量の維持・拡大が大きな課題となっています。
　本技術支援では、今後の自動化装置開発を検討するにあたり現状の問題点を整理するため、作業工程の分析・改良と、機械的な鬼皮除去方法についての技術支援を行いました。

■支援の要点
１．現状作業の調査・分析による非効率作業の抽出と作業手順の改良
２．鬼皮の機械的な除去手法についての基礎実験と評価
３．前述の作業分析および除去手法評価で効果が見込まれた器具類の導入


■支援の成果
１．鬼皮除去作業の前に選別工程を加えることで、良品以外の鬼皮を除去するのに要していた、無駄な
　作業時間を短縮することができました。
２．１人の作業者が複数の作業（工程）を受け持っているため、工具の持ち替えや交換に時間を要していたことから、工程を分け流れ作業に変更することにより、作業時間を短縮することができました。
３．ニンニクの部位別に鬼皮除去実験を行い、効果的な鬼皮除去機械の機構や動作方向、除去効率のよい工具の検討を行いました。
４．工具が不要な、滑り止め付手袋による鬼皮除去方法の有効性を確認し、新しい作業手順に盛り込むことで作業時間を短縮しました。