環境エネルギー部 松嶋景一郎・浦 晴雄
■支援の背景畜肉、魚介、野菜などから得られる食用エキスの粉末化は、保存性や加工特性等の観点から、 食品製造において重要な技術となっています。しかしながら、エキスに糖類やアミノ酸などの水と 親和性の高い成分が含まれている場合、流動性や溶解性などに優れた良好な乾燥粉末を得ることは非常に困難です。
本指導では、相談企業の製品・加工技術高度化を目的に、既に製品化されている食品エキスについて 粉末化法を検討し、新製品開発のための技術支援を行いました。
■支援の要点
1.粉末化法の選定
2.乾燥温度等の粉末化最適条件の検討
3.乾燥助剤の検討
4.乾燥粉末の評価

スプレードライング法フロー 実機スプレードライヤにより製造した
難乾燥性食品エキス粉末のSEM画像
1.粉末化法としてスプレードライング法を選定し、乾燥温度・微粒化条件等の最適化、乾燥助剤の添加を検討した結果、難乾燥性エキスを粉末化することが可能となりました。
2.パイロットスケールのスプレードライヤで行った試験結果をもとに、実生産機を用いて製造試験を行い、良好な難乾燥性食品エキスの粉末を得ました。
㈱ケルプ研究所 札幌市北区百合が原10丁目8番1号 Tel.011-772-7476
※実機スプレードライヤによる粉末化試験では、丸共水産㈱にご協力をいただきました。
※実機スプレードライヤによる粉末化試験では、丸共水産㈱にご協力をいただきました。