ものづくり支援センター 桑野 晃希
製品技術部 中島 康博 ・ 日高 青志 ・ 万城目 聡 ・ 前田 大輔
■支援の背景製品技術部 中島 康博 ・ 日高 青志 ・ 万城目 聡 ・ 前田 大輔
車いす利用者の中には、脳血管障害や頭部外傷によって、右または左半身の運動機能が麻痺した人がいます。 このような片麻痺ユーザは標準的な手動式車いすをそのまま使用し、非麻痺側の手で車輪を操作し、 足で床を蹴って移動しているのが一般的な状況となっています。しかしながら本来、両手駆動用として 製作されている車いすでは、様々な身体負担や運動の制約が生じます。そこで、長年オーダーメイド車いすを はじめとする福祉機器の製造を手がけてきた当該法人より、このような片麻痺ユーザでも操作しやすい車いす の開発に向けた支援を求められました。
■支援の要点
1.ユーザ要求の取りまとめとコンセプト形成
2.身体負担や操作性の計測方法と評価方法
3.麻痺側下肢の確実な保持と非麻痺側下肢の可動空間確保の両立

コンセプト形成 試作機 ダミーウェイトを用いた
走行性能の検証
1.ユーザ要求に基づき、座面下の空間が広く、足こぎ時の自由度が高い車いすを試作しました。
2.取り回し性の向上を支持する感想が多く得られました。
3.各部の設計値と車いすの挙動との関係を把握し、今後の設計基準としての活用が期待できます。
(社会福祉法人)クピド・フェア 岩見沢市志文町301番地 Tel.0126-23-1111