製品技術部 万城目 聡、及川 雅稔、日高 青志、岩越 睦郎
■研究の背景厳しい暑熱環境や急変動する労働強度など、身体的ストレスが大きい作業環境においては、作業員の健康被害を未然に防止することが重要な課題となっています。このような作業環境では、作業を妨げずに作業者の体温や脈拍数などの生理情報が連続測定でき、遠隔地から健康状態の把握・管理が可能な体調モニターシステムが有効と考えられます。そこで今回、原子力発電所をモデルフィールドとして、身体的ストレス環境に従事する作業者のためのウェアラブル体調モニターシステムのハードウェアを試作開発しました。
■研究の要点
1.原子力発電所の現状を踏まえた体調モニターシステムの要求事項の把握
2.体温、脈波、気温、加速度の4つのセンサーおよび無線LAN内蔵のハードウェア試作と動作検証
3.原子力発電所での利用を想定したウェアラブル体調モニターシステムのハードウェア試作

1.日本原子力開発機構の調査協力のもと、原子力発電所内の作業環境へ導入する場合に
求められる体調モニターシステムの要求事項を把握しました。
2.体温、脈波、気温、加速度の4つのセンサーおよび無線LANを内蔵したハードウェアの機能
試作開発を行い、動作中の作業者に対して遠隔地から各種センサーによる情報の連続測定が
行えることを確認できました。
3.4つのセンサーを内蔵したヘッドセット(フローティングタイプ)の他、異なるデザインのハード
ウェア試作を 行い、使いやすさについて比較評価を行いました。その結果「フローティング
タイプ」の有効性と、原子力発電所施設での活用に向けた今後の課題を把握できました。
㈱ケイオス 札幌市厚別区下野幌テクノパーク 1-1-10 Tel. 011-807-6552
札幌市立大学
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