情報システム部 宮﨑 俊之・波 通隆・吉川 毅・堀 武司
■研究の背景
国産アキサケの輸出促進のためには、輸出商材の品質安定化が重要であり、最重要品質項目の身色を、主要流通形態であるドレス (頭と内臓を除去した状態)のまま、商品価値を損なわずに等級判別(カラーチャートに基づく色判定)する必要があります。 ハンディ型等級判別装置は中小水産加工工場における身色判別や、輸出商材の検品、水揚げ時の等級分けなど、幅広い使用が期待できます。
そこで、光ファイバーを用いた低侵襲な身色計測方法を実現し、水産加工工場の現場で使用可能なハンディ型身色等級判別装置を開発し、 実用化へ結びつけました。
■研究の要点
1.光ファイバープローブを用いた計測技術の開発
2.現在、幅広く使用されているサーモンカラーチャートに基づく判別アルゴリズムの開発
3.小型化・製品化に必要な低消費電力技術や専用プローブの開発
4.防水性や操作性などを考慮したハンディ型身色等級判別装置の製品プロトタイプ機の開発と評価

ハンディ型身色等級判別装置 アキサケへの光ファイバー 水産加工工場における
製品プロトタイプ機 プローブ挿入 評価試験
1.ドレス状態のアキサケを、商品価値を損なうことなく、安定して計測できる技術を確立しました。
2.ハンディ型製品プロトタイプ機を製作、水産加工工場で評価試験を実施し良好な結果を得ました。
3.今後は等級判別装置の製品化を進め、水産加工工場への普及を目指します。
(独)水産総合研究センター、北海道漁業協同組合連合会、北海道電子機器㈱
北海道大学、東北大学、水産研究本部網走水産試験場
北海道大学、東北大学、水産研究本部網走水産試験場