環境エネルギー部 富田 和彦・平野 繁樹
■研究の背景
(株)ホクスイ設計コンサルでは、駐車場などの融雪部に通気性ブロックと融雪路盤体を用いた空気式融雪システムの商品化を進めています。 今回、融雪システムの性能向上と低コスト化を目的に、融雪路盤体の構造を見直すことになり、融雪性能を支配する空気の均一吹き出しのため の路盤体通気孔の最適化、ならびに路盤体高さ(脚高)の短縮による材料費・掘削費の軽減が提案されました。本研究はこれらの課題解決のため、 受託研究として実施しました。
■研究の要点
1.汎用熱流体解析ソフトの設計ツールとしての検証
2.流体解析による孔形状の検討
3.フィールド実験を対象とした流体解析による脚高の検討
4.フィールド実験による性能検証

流体解析 改良型樹脂製路盤体 フィールド実験
1.熱流体解析に用いた汎用ソフトは、融雪路盤体の有用な設計ツールであることを確認しました。
2.路盤体通気孔は、強度設計の許容内で開口率を大きくすることが有効であることを明らかにしました。
3.脚高短縮による悪影響(不均一な空気吹き出し)を回避するためには、空気を路盤体内部に送り込む
通気管の形状が重要であることを明らかにしました。
4.上記の解析結果を反映させた改良型樹脂製路盤体を製作し、フィールド実験に供しました。
5.フィールド実験により、改良した空気式融雪システムの有効性を確認しました。
㈱ホクスイ設計コンサル